「令和の怪物」佐々木朗希の現在地点は?
日本プロ野球界に目を向けると、現在パ・リーグで首位争いをしているロッテのエース・佐々木朗希は、開幕から素晴らしいピッチングを見せている。 ポテンシャルは歴代屈指で、まさに「令和の怪物」にふさわしい活躍だ。
月間成績は下記になる。
4月:4勝0敗 38奪三振 防御率1.00
5月:1勝0敗 21奪三振 防御率1.64
6月:1勝1敗 20奪三振 防御率2.08
(6月13日時点)
4月は脅威の防御率1.00を記録。2年連続投手四冠の山本由伸(オリックス)に投げ勝つなどの活躍を見せた。
5月以降は4月ほどではないが、依然として高い水準の成績を残している。
今シーズンはWBCに出場し、疲労も心配されるなかで、指のマメが潰れるアクシデントもあり、登板間隔をあけたこともあった。
これまでダルビッシュ有(現:サンディエゴ・パドレス)や大谷などを指導してきた吉井監督だが、佐々木に関してはこの2人以上と言ってもいい素材のため、大事に起用していることがわかる。
徐々にリミッターを外すかのように、今シーズンは既に165km/hを2度記録し、WBCの強化試合でも165km/hをマークした。
先発の #佐々木朗希 投手は7回2失点10奪三振の好投!NPB日本人最速記録タイの165キロも計測!#chibalotte #日本生命セ・パ交流戦2023 #MarinesBaseball #MarinesGoodPitch pic.twitter.com/Qe07lGLL0B
— 千葉ロッテマリーンズ (@chibalotte) June 11, 2023
今シーズンは、スライダーの割合も増やしており被打率は.105、空振り率21.42%、見逃し率18.37%を記録している。
すでにストレートとフォークはトップクラスであることから、スライダーがさらに磨かれると、ワンランク上の投手になれるだろう。
課題は、昨シーズン疲労を配慮した離脱があることから、シーズンを投げ切る体力をつけることだ。
そのため、大事に起用されているとはいえ、年齢的にもそろそろ負荷をかけながら、規定投球回数はもちろんのこと、170イニングぐらいを投げてほしいところ。
実際のところ、規定投球回数に届いていない現在の成績を見ても、奪三振は79を記録しており、2位の髙橋光成(埼玉西武ライオンズ)を10個以上離して1位となっている。
現在の奪三振率も脅威の13.94で、2019年の千賀滉大(現:ニューヨーク・メッツ)が記録した11.33を大きく超える記録である。
1年目が、新型コロナウイルスの影響があったことを踏まえても、4年目となる今シーズンは現在1位の奪三振数を含め、タイトル獲得も期待したい。