テレビの王道バラエティ番組で活躍したい

――最近だと『深夜のハチミツ』(フジテレビ)に出演されていますが、お二人が幼少期から見てきた王道バラエティですよね。出演してみていかがでしたか?

西田 いやー正直、苦手です(笑)。こんなに何もできないのかと思いました……。

高野 スタッフさんには「爪痕、お願いします!」って言われたんですけど、爪を見せただけで終わった感覚です。自分たちなりにできることを探そうと思ったんですけど、掴み切れなかったですね。

西田 ネタの披露とかはいいんですけど、終わったあとの会話が全然うまくできなかったです。金魚番長さんとか普通におもしろく返してて、すげーなって思いました。でも、やっぱり昔からああいう場に憧れてたんで、今回の出演を機にもっとうまく立ち回れるようになりたいですね。

高野 がんばらないとですね。あとは、いつかコント番組にも出たいし、ゆくゆくは『ココリコミラクルタイプ』とか『LIFE!』(NHK)みたいなコント番組を絶対やりたいです。

――最近の芸人さんは、やりたいことを自分たちのYouTubeチャンネルでやっている方も多いですが、お二人はそういうのはやらないんですか。

高野 なんかミステリアスさを残しておいたほうがいいのかなっていうのがあって(笑)。やらないのもありだし、やるとしても上げるのはネタだけだと思います。

西田 ラジオとかもやってくださいって言われるんですけど、ちょっとな……と。ただ、特に明確な理由があるわけではないし、尖ってるとは思われたくないんで、「なんでやらないんですか?」って聞かれたときの返答に困ってるんですよね(笑)。

▲ラジオやらないんですか? と聞かれたときに困ってます(笑)

『UNDER5』準優勝で変化したこと

――今年の『UNDER5』では準優勝と功績を残しましたが、反響はいかがでしたか。

西田 大きかったですね。出てよかったなと思いました。

高野 それまでは、たくさんいる若手の一組だったんですけど、ようやく人力舎も僕たちのことを見てくれるようになりました(笑)。昨年は3年目にして初めて『キングオブコント』で準々決勝まで行けたんですけど、そのときは環境がほとんど変わらなかったので。

――『キングオブコント』の準々決勝に3年目で進出するのもすごいと思います。

高野 でも、準々決勝での手応えが全然なくて、そのときに『キングオブコント』は1~2回戦と準々決勝でまったく違う大会なんだっていうのを実感したんですよ。

西田 3分と5分だと全然違いますね。

高野 しかも去年の準々決勝は、同じブロックにジャングルポケットさんとかネルソンズさんがいたので、今のままじゃこの人たちとは戦えないなと思いました。なので、今年から準々決勝を突破するためにネタ作りを変えたんですよ。それを『キングオブコント』前に『UNDER5』で試せたのも大きかったですね。

――どんな部分を変えたんですか?

高野 これまでは、そこまで二人のキャラクターを出さずに設定を見せるネタを作ってたんですけど、設定よりもキャラクターを重視するようにしました。5分になると、設定だけだともたないんですよ。

西田 だから、今年の『キングオブコント』は準決勝に絶対行きたかったですね。去年は準々決勝で爪痕を残せればって感じでしたけど。だけど1回戦で落ちて……。『UNDER5』の2本目のネタをやったんですけど、あんまり反応がなかったので、やりながら、どっちもあり得るぞとは思いました。

高野 1回戦のときから、その先を意識し過ぎていたかなと反省してます。これまでは1回戦の前に会場に行って、こういう道具を使うとどうなるかとか考えてたんですけど、それをしなかったので……。どうやらネタ中に使ったメガホンの声が、審査委員席まで届いていなかったみたいなんですよ。

西田 1回戦の前から事務所にも「キャプテンバイソンは準決勝のためのネタ見せをします」って言われたので……。

高野 昔から何かを背負うと失敗する人生だったなっていうのを思い出しました(笑)。

▲自分たちが見てきたようなコント番組をやりたいですね

――最後にやってみたい仕事など、今後の展望をお願いします!

高野 4年目になったときに「テレビでネタをする」っていうのと「キャプテンバイソンっていう名前をお笑い好きにもっと知ってもらう」っていう目標を立てたんですけど、それはもう達成できたかなと。なので、ここからはもらった仕事をしっかりこなすってことですかね。

――単独公演などはやらないんですか。

高野 単独とかは、もう少し全国区で活躍ができるようになって、デカい箱が埋められようになってからですかね。

西田 埋まらないと恥ずかしいので……(笑)。

高野 でも、ほかになんとなくやりたいことは頭の中にあるので、それが少しづつ実現できたらいいなと思います。

(取材:梅山織愛)


プロフィール
▲西田涼、高野哲郎
キャプテンバイソン
西田 涼(にしだ りょう)
生年月日:1993年6月9日生まれ
出身地:東京都中央区
血液型:A型
学歴:近畿大学農学部水産学科 卒業
資格:普通自動車免許、2級小型船舶免許、漢検2級、英検2級、ダイビングライセンス
趣味:海水魚の採取や飼育(歴20年)、カラオケ、図画工作
特技: モノマネ(湘南乃風、井上陽水、Mr.ビーン、等)、素潜り、絵

X(旧Twitter):@BN0nzwuNRbluvG6

高野 哲郎(たかの てつろう)
生年月日:1994年6月12日生まれ
出身地:栃木県大田原市
血液型:AB型
学歴:筑波大学情報学群情報科学類 中退
資格:普通自動車免許
趣味:カラオケ、映画、競歩、瞳奪い
特技: 洋画吹き替え声、カラオケ(精密採点最高98点)、サングラスモノマネ(鈴木雅之、King Gnuなど)
X(旧Twitter):@hige_takano