こんにちは!L.Aと.東京を行ったり来たりしながら活動しています、映像監督の風野又二朗です。本当は、この記事がアップされている頃は、友人の舞台をL.A.まで観に行く予定だったのですが、行けなくなってしまいました。くぅぅぅ悔しい!人生色々あるけどさ、気がつけば春!もう、ここは春の世界!それなら探そう小さな春をって事で歩いてきました。

小さな春を探そうって事で歩いてきました。

やっぱり、日本の春は桜ですよね。ピンクで綺麗な訳ですよね。ウンウン!ひらひらと舞い落ちる花びらは素敵です、ロマンチックで。でも待って、ピンクだから綺麗なのかな。ピンク色だからみんなあんなにこぞって集まって、眺めて、写真を撮って、桜の木の下に座ってお酒を飲むのかな。

違いますよね。1年に1度しか咲かないから、儚いからですよね。だって年中咲いている、ピンクなお二人。林家ペー、パー子さんに向かって、綺麗だなぁって写真撮らないですもん(笑)。(パー子さんはお綺麗です。いつ見てもお若い。やっぱり写真撮りたいです!)あ、いや、むしろ撮られちゃいますよね、あのお二人にはって話です。

皆さんも、毎年行く桜スポットの一つや二つはあると思います。風野にもあります。

東京都心にあるいくつかの中では、やっぱり中目黒の桜は綺麗ですね。ゆっくりと流れる目黒川に、しなだれかかるように、桜の花が咲き乱れます。また、散り際もとても綺麗で、ひらひらと舞い落ちた花びらが目黒川をピンクに染めます。桜を眺めていると、ふと、いつかの自分を思い返すことはありませんか?あの時の自分を。

その時の風野は、20代中盤ぐらいだったでしょうか。仕事はしていましたが、もちろん、恋もしていました。その時は、まぁなんて言いますか、絶対にバレてはいけないお相手でした。そういった方とお付き合いした場合、どういうデートになるかというと、外では他人のフリをする、です。その日も、中目黒の桜を見に行きました。中目黒の駅で待ち合わせた僕たちは、まず道路の反対側をお互い平行に歩きます。時々、目を合わせながら、でも、他人のフリをしたまま。目黒川に着いてからも、川を挟んで反対側を歩きます。

ゆっくり、ゆっくりと桜を見るフリをしながら、彼女の歩いている場所を確認します。歩幅を合わせて、まるで、二人でお花見をしているように。桜の時期の中目黒の目黒川は、初詣の参道ぐらいの混み具合です。当然、川の向こうの彼女を時折見失います。それでも、まるで横に歩いているかのように、イメージしながら歩きます。やがて、イメージの中から人混みが消え、彼女との呼吸が合った時です。

『この橋だ』お互いを感じて、橋の上、ちょうど、目黒川と桜が1番綺麗に見える場所で、僕らは合流しました。そして、何も会話を交わさず自撮りの2shot。そのまま、また、他人のふりをしながら、別々の方向に歩いていき、僕らは離れました。それが僕の桜の思い出です。

え!?風野ナニイッチャンテンノ!頭ダイジョブカイ??

すいません!この桜の記憶。映像友達の桜の記憶でした。風野がそんな方とお付き合いとかある訳ないのにすいません。ちょっと大きく出ちゃいました。

因みに風野の桜の記憶は、高校生の頃。初めて付き合った彼女と公園でデートしていたら、その彼女が「私の理想のデートは、公園の桜の木の下で彼氏を膝枕しながらポエムを読む事なんだけど、いい?」って言われて、ごめん無理!って言ってしまって泣かせてしまった事です。

いやこれを読んでる女子ごめん!高校生の風野には、そんなロマンティックは無理だった。よしんば、百歩譲って、ポエムはいい。ポエムは聞こう!でも、思春期に公園で膝枕はきついよう!恥ずかしかったんだ!ごめんね。でもね、今ならやる!今ならやるよ、ありがたいし、やらせて。膝枕でポエムを聞き、聞きながら、聞き、たくない。やっぱ嫌だな、ごめん、なんでだろ、この歳になると逆にポエムが嫌でした。

まず、誰のポエムを、なんで読むん?読んでる時の空気感どんな感じ?無理だわ。でも例えば、風野の大好きなラジオパーソナリティ、秀島史香さんの声だったら、と想像したら、、、ありでした!めっちゃあり!え!めっちゃ素敵やん?みんなも桜の公園でポエム読もっ!

今回、ご紹介する映画は【1917 命をかけた伝令】です。今年2月から上映されて、とても話題なった映画です。全編がワンカットで構成されていて、とにかくカットが切れないからずっとその臨場感、戦場の中にいるかのようでした。その中で、ちらっと桜が出てきます。その瞬間、これは僕らが住んでいる場所で起きた事なんだと、さらに引き込まれました。これは絶対に映画館で観るべき映画です。まだ上映している所を探して、是非、見て欲しいです。

また、風の吹く日に。

『風をあつめて、巻き起こす』は次回4/17(金)更新予定です、お楽しみに。