ソロ活動3周年の宮本佳林、最新シングルで挑戦した新しい表現とブレないスタイル

“会いたい”と思ってもらえるアーティストでありたい

――『Lonely Bus』は『バンビーナ・バンビーノ』とは大きく曲調が異なる楽曲というか。

宮本　そうですね。哀愁を感じられるような雰囲気で、お父さんやお母さん世代の方には、どこか懐かしさも感じられるような曲調になってます。その一方でダンスは激しめで、昔の楽曲だったら音を取らないようなところでリズムを取っているので、現代っぽさもあるんです。

――MVでは最後に微笑むシーンが印象的でした。

宮本　ありがとうございます。じつは撮影時に、笑顔になるような感情の整理がなかなかできなくて……。でも、監督さんと楽曲を聴きながらお話して撮影を進めていくうちに、ただ悲しい失恋ソングではなく、聴いた人に“私も頑張ろう”って感じてもらえるような楽曲になったらいいなと思うようになり、しっかり笑顔で締めることができました。

――現在全国7都市を回るソロデビュー以降最大規模のツアーを開催中。今回のツアーでこだわった部分はありますか。

宮本　研修生時代を含めHello! Projectとして活動してきたこれまでの15年間の総括と、これからの私も盛り上げていけるようにっていう意味を込めて、「Hello! Brand new me」というタイトルを付けさせていただきました。セットリストも今までの楽曲を盛り込みつつ、新しい3rdシングルも入れて、これからもっと頑張っていくぞ、という意気込みが伝わるライブになるようこだわりました。

――体力の消費量もグループ時代とは違うように思うのですが、ライブ前に気をつけていることはあるんでしょうか。

宮本　水分補給はかなり気をつけるようになりました。もともと、あまり水を飲まないタイプで、気を抜くと忘れてしまって1日に500ml飲めないんです。

――パフォーマンスしていても!?

宮本　パフォーマンスしているときこそ胃に物があるのがイヤで、水すらも本当はイヤなんです。でも、最近は喉のために頑張って飲むようにしてます。ライブ中は消化のいい幼児用のおせんべいとかしか食べないんですけど、カロリー不足になると頭が回らなくなって歌詞を間違えてしまうことがあるので、カロリー摂取のために炭水化物を摂るようにしたり、あとはカフェインをライブ前日のお昼以降は絶対摂らないようにしたり。カフェインを摂ると喉も乾燥するし、頭の回転が速くなりすぎて2～3個先の歌詞が出てきちゃうんです。

――気をつけることが多くてストレスを感じることはないんですか？

宮本　ストイックだねって、よく言われるんですけど、オフの期間も含めてカフェインを0にしているわけではないですし、お菓子とかも普段は食べてるので、ストイックとはまた違うと思うんです。ライブ中に胸焼けしたり、歌詞を間違えることのほうがストレスなので、ステージに立っているときに曲のことだけに集中できるよう、ライブを全力で楽しむためのこだわりなので全くストレスではないです！

 

――ところで、趣味では漫画・アニメ好きで知られる宮本さんですが、最近気になっている作品はありますか？

宮本　週刊少年ジャンプで連載されている『アオのハコ』っていう漫画です！　蝶野さんっていう女の子がめちゃくちゃ可愛いんですよ～。最近アニメ化が発表されたので、今から楽しみです！　あと今更ながらですが『BLEACH』のアニメを全話見ました！　話数が多いのですっごい時間がかかったし(笑)、お仕事で覚えなければいけないこともたくさんあったんですけど、なんとか時間を作りながら夢中で見ました。日番谷くんがかっこよすぎました…！

――会話のテンションから作品への愛情がとても伝わってきます(笑)。そもそも宮本さんが思う漫画・アニメの魅力って？

宮本　少年漫画って、現実では到底あり得ないようなとんでもない逆境が訪れるんですよ。でも、そこからどう立ち上がっていくのかっていう過程が勉強になるし、最近はラブコメっぽい作品も読むようになって、アニメになると登場人物の女の子の仕草とか視線の動かし方がかわいくて、自分の楽曲でマネしてみようと思ったりするんです！

――趣味がパフォーマンスにいい影響を与えてるんですね。活動も趣味も楽しめた2023年だったようですが、来年はどんな年にしたいですか？

宮本　まずはCDのリリースをコンスタントにしていきたいですし、ファンの方と会える機会を増やしていきたいので、ライブもたくさんやりたいです。でも、それは「会いたい」と言ってくれる人がいなかったら実現しないので、たくさんの人に“会いたい”“パフォーマンスが見たい”と思ってもらえるようなアーティストであれる1年にしたいと思います！