レッズのライバルが世界で爪痕を残す

皆さま、あけましておめでとうございます。今年もカカロニと弊コラムをよろしくお願いします。

さて、年明け1発目ではありますが、クラブW杯に対する僕の思い出と想いを年末に引き続いて書かせていただきます。

前回は昨年末のクラブW杯の話でしたが、愛する浦和レッズが初めて世界に、ACミランに挑んでから、そこに至るまでの僕のクラブW杯の思い出は、ロマンの奥に悔しさがジャリジャリと靴の底に溜まった砂のように残るものばかりでした。

前回書いた通りACミランに負けたとき、世界のレベルに感動するというより

「次は本来の力を世界にぶつけてやるんだ!」「もっとやれるんだ!」

と、リベンジを胸に誓いました。

しかし、さらに悔しさは加速していきます。

2008年、世界に自分たちのサッカーをぶつけたのは、お互い2000年代に最初の黄金期を迎え、何度もレッズの前に立ちはだかったガンバ大阪でした。

この時代、個の強さが際立つカウンターサッカーの浦和に対して、遠藤保仁選手という絶対的な司令塔を中心にポゼッションを磨き上げたガンバ。

アジアの舞台で浦和も倒し、世界への挑戦権を掴み取りました。

悔しいけど、この年は明らかにレッズより良いサッカーをしており、クラブW杯にも万全の仕上がりで挑んでいました。

そして相手はテベス、ルーニー、クリスティアーノ・ロナウドという、『サッカー推薦じゃなきゃいける高校ないよ』みたいな、授業中は座ってられなそうな雰囲気を漂わす(偏見)、当時の世界最強スリートップを擁するマンチェスター・ユナイテッド。前年のミランより良いチームだったと認識しています。

しかし、ガンバは自分たちの攻撃的サッカーを貫きます。

そんなガンバに前半で2点を決めたユナイテッド。ハーフタイムには上空から撮影するカメラに、ロナウドがおどけて見せる余裕ぶり(当時のロナウドは、異常なまでに勝利に執着する今と違い、相手を少し小馬鹿にするようなドリブラーでした)。

「ナメてんな、こいつ」

僕はそう思いました。ガンバのことは天敵という目で見ている僕ですが、鎬を削ったライバルという認識もあります。

そして迎えた後半、ガンバは流れを掴みます。ベンチがカメラに抜かれると「テメェら相手をナメてんじゃねぇぞ」と言わんばかりの鬼の形相で、ピッチを睨むルーニーの姿が。かっこいいなオイ。

そんなルーニーが青筋を立てたまま投入された直後のプレーでした。ガンバが1点を返します。レッズが決めることができなかったゴールを、世界から奪ってみせたガンバ。

その姿に僕は

「見たか! これがガンバだ!!」

めちゃくちゃ興奮していました。

露骨に不機嫌になるロナウド。そして静かにブチギレが臨界点を超えた様子のルーニー。そのルーニー、その後1分で1点取ります。え? スーパーサイヤ人なの?

なおもブチギレるルーニーに引っ張られるように、わずか5分でさらに2点を追加したユナイテッド。しかし、ガンバも自分たちの攻撃的なスタイルを貫き2点を取り返す。そして試合は5-3で決着。めちゃくちゃロマンのある90分でした。

だからこそ、レッズより点差は大きくも、どこかガンバに先をいかれた気分になった夜でした。

あの日、今度こそ浦和レッズが、そのフットボールを、その誇りを世界に見せつけるんだ、と新たな野心が芽生えてから長い年月が経ちました。

その間、Jリーグからは開催国枠で柏レイソルやサンフレッチェ広島がクラブW杯に挑みましたが、組み合わせの関係でどちらも南米王者に敗退。好ゲームを披露しましたが、僕の心にガンバ戦以上の感情が生まれることはありませんでした。やはり、倒すなら欧州王者です。