グラビアは私もファンの方々も幸せにしてくれる

山口小夜子、中森明菜、壇蜜。憧れていた芸能人もそれぞれ個性が強い。しかし、憧れを抱いていた中学生の時点では、芸能界に興味はなかった。グラビアを見るのは好きだったが、自分でもやってみたいとは思っていなかったようだ。

「中学生の頃から体の発達が他の子よりわかりやすく早かったので、校内で“歩く袋とじ”と呼ばれてたんです。私自身も壇蜜さんの袋とじが見たくて、FRIDAYを買ったりとかしてたんですけど(笑)。ちなみに、今も袋とじを開けるのは得意です、キャッシュカードでシャーって。

進学を機に上京したんですけど、確固たる夢があるとか、家族と折り合いが悪いとか、そういう理由じゃなくて。田舎特有の同調圧力、コミュニティに息苦しさを感じたからなんです。悪気なく全ての情報が筒抜けで、距離感が近い。例えば、自分がお風呂に入っているときに、家に来客があるとか(笑)。この距離感で生きていくのはちょっと無理だな、と思ったんです」

スカウトされたことをキッカケに、芸能界に足を踏み入れることになる。

「その頃は保健室の先生になりたかったのですが、上京されてからスカウトされて。最初は断ったんです。“とてもじゃないけどできないな”と思って。でも、何回かスカウトされるうちに“やってみようかな”という気持ちになりました。昔から人前に出るタイプではなかったので、この仕事をやっていることを知ったら、地元で私を知る人は驚いているんじゃないかと思います。

あ! でも、バスケ部のマネージャーをしていたんですけど、私が芸能界に入ってから、別の部活をやっていた人から“隣のコートから可愛いと思って見てました”って、打ち明けられたことはありましたね(笑)」

地元では“自分だけが高砂の可愛さに気づいている”という人が大勢いたのかもしれないが、それでも目立つ存在ではなかったと話す彼女。表に出ることに積極的ではなかったが、実際にグラビアアイドルとして活動を始めて、どういう感情を抱いたのだろうか。

「顔も名前も知らない人から見た目や印象だけで、“こいつ絶対エロいだろ”とか、イヤな言葉やコメントをぶつけられるのはツラかったですね。今は見なくなったんですけど、当時はそういうコメントを全部チェックしていたので、もうグラビアをやりたくないと落ち込んでしまうことも多かったです。

ただ、その一方、その当時から今もずっと応援し続けてくれる人がいて、そういう心無いコメントにも丁寧に反論してくれたり、毎回何かグラビアが出るたびに“今回も可愛かったね”ってコメントしてくれる。今は“この方々のためにやってみよう、そうすると私も幸せになるし、ファンの方々も幸せになるし”という気持ちでやっています」

チャームポイントは首のラインと鎖骨

高砂は現在の事務所に入る前に、一度グラビアの仕事を休んでいる。その理由を聞いてみた。

「その頃、グラビアの仕事をやりながら、自分が挑戦してみたいのは“お芝居だな”と思い、しっかりお芝居と向き合うためにワークショップに行って勉強したり、映画や舞台を見てインプットする時間にあてていたんです。生半可な気持ちでやってはいけないと思って、そのタイミングでグラビアの仕事はお休みさせていただいてました。

ただ、中途半端な感じでグラビアを休んでしまったこともあって、ずっと心残りだったんです。そのときは、“グラビアアイドルには向いてないかも……”という気持ちだったんですけど、グラビアアイドルを始める前から、私はグラビアが好きだった。このままだとグラビアのことを嫌いになってしまうような気がしていて。

前の事務所も辞めて、そういう思いを抱えながらフラフラしているところで、今の事務所にキッカケをいただいたような感じです。知り合ったグラビアアイドルの方もステキな方ばかりだったので、よりこの仕事が好きになりました。今は先ほど話した、ファンの方が楽しみにしてくださるならという気持ちと、自分自身がグラビアを好きでいたいという気持ちでやっています」

現在はグラビアの仕事に注力しており、グラビアをやるのが本当に楽しいと話す。ここで、彼女自身が思うチャームポイントについて聞いてみた。

「よく褒めていただけるのは、首のラインと鎖骨、デコルテラインですね。私は体がゴツいんですけど(笑)、ここまで鎖骨やデコルテがしっかり出るのは自分でも好きなところですね。

あとはデビューしてからずっと黒髪ボブなんですけど、このヘアースタイルも気に入ってます。小夜子さん、あとは『DESIRE -情熱-』の頃の中森明菜さんリスペクトですね。私は顔が“こけし”みたいなので、この体で黒髪ボブだと覚えてもらいやすいんですよ」