友達を見返したくて芸能界へ
――芸能界にはどういう経緯で入ったのでしょうか?
美澄:友達を見返したいという一心でした。ざっくりと説明すると、友達とケンカして しまい、どうしても悔しくて、“有名になって見返してやろう!”という気持ちで、福岡の劇団のオーディションに応募しました。今はもう悔しさは落ち着いています(笑)。
――なるほど、美澄さんはそういう反骨精神が原動力になるんですね。
美澄:それはすごくありますね。言われた一言にすごく傷ついて、いつか見返してやろうと思って頑張ることは多々あります。でも、言った本人は覚えてなくて、一人で消化不良になるときもあるんですけど、まあ、仕事への熱量につながるからいいか、みたいな(笑)。
――それは美澄さんの強みですね。
美澄:ありがとうございます。たしかに、一度決めたことは成し遂げるまでやめないです。たとえば受験でも、自分が“そこに入りたい!”と思ったら、模試が良くない判定でも、どうにかして受かる道を探そうとと努力するタイプです。あと、周りから「やめたほうがいいよ」と言われると、燃えるんですよね(笑)。
芸能界でも挫折しかけたりとか、自分には向いてないのかなって思うことがあるんですけど、「やめたほうがいいよ」と言った方々の顔がよぎっちゃうんですよ。そういう人に「あいつは向いてなかったからやめた」とか、話のネタにされるのがイヤなので頑張ってます(笑)。
――あはははは! 最高ですね、そこまで想像されているんですね(笑)。
美澄:そうなんです。私自身、あまり人に強く出られないタイプなので、ねちっこく闘志を燃やしています(笑)。でも、そういう部分があるから、今も続けられているんじゃないかと思います。
――グラビアを始めたのはどういう理由なんですか?
美澄:最初はお芝居をしていたのですが、しばらくファンの方々に向けた配信しかしていない時期が続いてしまって、“なんのために事務所に入ったんだろう?”と悩むことがあったんです。そのときに、集英社さんの「ギャルコン2021」というグラビアのオーディションを見つけて、応募したのが始まりですね。
私は大きな胸がずっとコンプレックスで、高校時代には“さらし”を巻いて生活するくらいだったんです。でも、グラビアってそこをアピールする仕事じゃないですか。もしかしたらグラビアをやることで、自分のコンプレックスを好きになれるかもしれないと思ったんです。
それと、推していたアイドルがグラビアをやっていたので、今後、自分をきっかけにグラビアを好きになってくれる女の子が出てきたらうれしいな、と思って挑戦しました。
――ちなみに、推しというのはどなたですか?
美澄:元でんぱ組.incの最上もがさんです。もがさんの水着グラビアが載っている雑誌を見たとき、もがさんってキレイだし、すごくセクシーなスタイルなのに、いやらしさがない作品としての美しさがあったんです。こういう世界観を私もやってみたいと思えたこともあって、あまり抵抗なくグラビアを始められましたね。
人に言えないくらいガチでやばい(笑)
――影響を受けた俳優さんはいらっしゃいますか?
美澄:たくさんいるんですが、ひとり挙げるとしたら、松たか子さんですね。坂元裕二さん脚本の『カルテット』や『大豆田とわ子と三人の元夫』のお芝居が大好きです。その他にもさまざまな作品を見させていただいて、ただ憧れているだけではなく、いつか共演させていただきたいですし、それを目標に頑張ってます。
――これまで誰かに言われて印象に残っている言葉はありますか?
美澄:二つあります。一つは私が「ギャルコン」を受けようと思ったきっかけにもなっ た、友達の言葉です。大学 4 年で周りが就職先も決まっているなか、私だけまだ迷っていて、友達に「このままでいいの?」って言われたんです。
もう一つは、その頃、芸能活動はフェードアウトして、一般人として生きていくのがいい のかもと思ってたんです。それを友達にポロッとこぼしたら、普段は辛辣な友達が「衿依は芸能活動を続けたほうがいいと思うよ」って。
もしかしたら、私が一般社会で生きていけないことを見越して言ってくれたのかな (笑)。でも、その言葉に救われたし、頑張ってみようかなと思ったし、こうして芸能活動を続けることができているのでその二人には感謝しています。
――いい話ですね。ところで、“一般社会では生きていけない”という言葉がありましたが…?
美澄:いやぁ、人に言えないくらいガチでやばいと思ってます(笑)。たとえば、水道代を払ったと思ったらできてなくて、家に帰ったら水が出ないとかよくあるんです。たぶん、自分でも気づいてない部分が他にもたくさんあると思います(笑)。
――(笑)最後に、これからの目標を教えてください。
美澄 美澄衿依としての目標は、テレビや舞台に探偵役として出ることです。“美澄衿依って探偵役のあの子だよね”というふうになったらいいなと思っています。あと、自分の中では20代でグラビア活動は区切りをつけたいと思っているんです。だから、20代のうちにもっと知名度を上げて、自分を見つけてくれたヤンジャンさんで単独表紙を飾って、恩返しをしたいなと思ってます。
(取材:川崎 龍也)
出身地 : 福岡県
趣味 : アニメ鑑賞、可愛い子探し、パズルゲームナンプレ、ジグソーパズル
特技 : ラムネ早飲み、英語
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