現在も出版業界のトップ30に入っているベストセラー作家、お笑い芸人・田村裕。7月に発売したばかりの『新装版 ホームレス中学生』(小社刊)を手に、マスコミ向けの記者会見を開いた。お笑い芸人としても、貧乏エピソードでも、田村の後輩にあたる大人気トリオ・ぱーてぃーちゃんのすがちゃん最高No.1とのスペシャルトークも展開された。
お笑い芸人ではなくバスケ芸人希望です!
マスコミ向けの取材会に登場した田村は、開口一番「こんな軽装できてよかったんだろうか、という思いでいっぱいでございます。記者会見と聞いてはいたんですけど、こんなに集まってくださるとは……ありがとうございます!」と感激した様子を見せる。
続けて「日本で売れた本のランキングトップ30に『ホームレス中学生』が入っているということで、大変うれしいです。日の当たらなかった人生に、この本がスポットライトを当ててくれました。麒麟の看板が僕に移った時間でしたね……一瞬でしたが(笑)。それでも、一瞬でも看板を持てたということは、ずっと支えてくれた家族や親族、お世話になった方々、ワニブックスさんのおかげです」と言葉を続けた。
『新装版 ホームレス中学生』では、帯に相方の川島明の推薦文が載っている。これについて聞かれると「一瞬だけ背負った麒麟の看板が、今では遥か前方にあって見えません。相方の背中が見えなくなりました。これだけ格差がついてしまうと、帯を書いてくれと言うのにも緊張しました。ここ10年で一番の緊張でしたね。
震えながら、“川島さん、お願いがあるのですが……”と言ったところ、快諾してくださって。短くも愛のこもったコメントをいただけました」と、相方の川島との現在の格差を引き合いに出しながらも喜びを露わにした。
その後、報道陣から相方・川島の活躍ぶりについての質問があると、田村は「最初の頃は落ちるなら早く落ちてくれ! と思っていました。まぁ今も思ってないことはないですけど」と本音か冗談か絶妙なラインの切り返し。
続けて「一番寂しいのは、劇場の楽屋とかで、僕が出てない番組の話題で後輩と盛り上がっているとき。あぁ、仲間じゃなくなっちゃんたんやなぁ……と。ただ、コンビ仲は今までで一番良いですよ」とファンを安心させるコメントを残した。
今ではバスケ芸人の第一人者として認知されている田村。
「仕事が減って、一番しんどいときにバスケが支えてくれた。仕事のことを忘れてバスケをする時間が、僕にとって大事なものだったんです。最近ではメディアでのバスケ仕事は、澤部くん(ハライチ)や岡部くん(ハナコ)に取られつつありますが(笑)。お笑い芸人ではなく、バスケ芸人、バスケットボールおじさんとして活動したい。トークのハードルも下がると思うので」と報道陣を笑わせた。
ここからゲストが登場。現れたのは大人気トリオ・ぱーてぃーちゃんの、すがちゃん最高No.1と金子きょんちぃと信子。
すがちゃん最高No.1は、今年の4月に『中1、一人暮らし、意外とバレない』(小社刊)を出版しており、田村は本の世界でも先輩にあたる。すがちゃんの本をカバーと最初の部分だけ読んだ田村は「すごいですね。たぶん、僕より貧乏ですね」とコメント。
それを聞いたすがちゃんは「いやいや! 新装版もあらためて読ませていただいて、言葉を選ばず言わせてもうらうと、引きましたもん、マジで。田村さんのほうが全然上です。激ヤバ!」と負けじと言葉を発した。
この貧乏泥試合に「『家が壊滅しちゃった人』と『家族全滅しちゃった人』だ!」と、とんでもない爆弾発言を残した信子。これには2人も顔を見合わせて笑うしかなかった。