おはようごさいますこんにちはこんばんは、番組プロデューサーのTPこと高橋です。「TPコーポレーション東京X」という変な名前の会社の社長です。

今回は「社長日記」の連載名通り、会社に起こったあれこれを日記形式で紹介しようと思います。

7月26日(金)「桜井さんとたまごっち」

弊社には桜井さん(過去回参照)という素敵な新入社員がいる。

今年の4月に弊社初の社員として入社してくれた桜井さんは、大学3年生だった2022年9月からバイトとして弊社を手伝ってくれていたため、もうすぐ働き始めて丸2年になる。桜井さんは愛と責任感を持ってしっかり仕事をしてくれる本当に素晴らしい社員で、画像編集やカメラの設定など僕が苦手な作業もひとしきりできるので、TPコーポレーション東京Xは桜井さんナシでは成り立たないと言っても過言ではない。

そんな桜井さんから会食中に

「まだ会食中ですよね……?」

という連絡が入った。この文章の意訳は「トラブルが発生しています」だ。「月がきれいですね」のおしゃれ意訳とは似て非なる全然よくないパターン。

僕はすぐ席を立ち、桜井さんに電話を入れると、電話越しにシクシク泣いているではないか。話を聞くと、最近少し業務が立て込んでしまい、僕の見えないところでも色んな人とのやりとりが発生し、体力的にも精神的にも限界がきてしまったとのこと。僕は桜井さんが頑張りすぎてしまっていることに気づかず、結果的に桜井さんを泣かせてしまったのだ。

それからの会食は気が気じゃなかった。おいしい北京ダックもまるでパンストを食べているかのように味がしなかった。会食終わりに改めて桜井さんに連絡をして、無理をさせてしまっていたことを謝罪し、今後の仕事の管理体制などを整えることを約束した。

お互いが思いをぶつけ、熱くなった僕は会話の締めくくりとして桜井さんに「君の人生は僕の人生であり、僕の人生は君の人生だ」という言葉を大真面目に伝えた。それに対して桜井さんは

「ジャイアンでしゅね」

と言い放った。

そこで二人して爆笑してしまった。ジャイアンなら「僕の人生は僕の人生」だろと思いつつ、なんにせよ桜井さんに笑顔が戻って本当によかった。

その後、桜井さんは日々ご機嫌を保つため、ペットを飼おうと画策していた。しかし、家を留守にすることも多く、妥協案として「たまごっち」を飼うことにした。

僕は社長として、桜井さんがたまごっちを職場に連れてくることを許可した。というか、会社をあげて桜井さんのたまごっち育成を全力でサポートしている。

この前、職場でたまごっちが死んでしまったときは背筋が凍ったが、桜井さんは「死んでしまいました」と言ってすぐに新しいたまごっちを1から育て始めていたのでたくましいなと思った。

桜井さんは「死んだときの『天使のたまごっち』が1番かわいいでしゅ」という少々サイコな思想をお持ちのようだが、とにかくたまごっちを育て始めてからは前よりもニコニコ仕事をしているので、たまごっち様様である。社長として、これからも社員がご機嫌に仕事をするためのサポートを心がけていきたい。

▲弊社は職場にたまごっちを連れてこれる会社です