あけましておめでとうございます。番組プロデューサーのTPこと高橋です。「TPコーポレーション東京X」という変な名前の会社の社長として、お笑い芸人さんの番組を中心に色んなコンテンツを作っています。テレビ局を辞めて社長になってから3回目の正月です。

社長たるもの、この1年の経営方針でも声高に表明したいところですが、新年早々1月8日と9日に神奈川県民ホール(キャパ2500)で行われる『板橋ハウスのラジオディア(stand.fmで配信中のラジオ番組)』のイベント準備で大忙しです。

板橋ハウスは全国ツアーを巡るために結成されたユニット?

去年も1月4日にイベントを開催して、正月を慌ただしく過ごし「二度とこの時期にイベントなんかするか!」と固く誓ったはずなのに、関東近郊のイベント会場の空きが全くなかったため、「正月明けの平日」という一番最悪な時期にイベントを開催する運びとなりました。昨年のイベントのこと、板橋ハウスのことなどは過去記事をご参照ください。

2024年1月4日に1200キャパの公開収録が終わってすぐ、板橋ハウス(吉本所属の芸人3人組)が「次は全国ツアーをやりたい」と話していた、もちろん冗談で。冗談には「思ってないことを言う冗談」と「思ってるけど不可能だから言う冗談」の2種類が存在する。これはきっと後者だと思った僕は、すぐさま全国ツアーの準備に取りかかった。「できっこないをやらなくちゃ」のサンボマスター精神。

▲板橋ハウスの3人とTP

準備を始めるとすぐに面白いことが判明した。全国ツアーというのは「人口の多い地方都市を巡る」というのが常識だが、3人の出身地がそれぞれ愛知(竹内)、大阪(住岡)、福岡(吉野)だったのだ。なんだ、板橋ハウスは全国ツアーを巡るために結成されたユニットだったのか。なので、彼らの出身3県にツアーファイナルの神奈川(横浜)を加えた「4大都市ツアー」の開催が決定した。首都圏以外のイベント会場を予約するのはそれほど難しくなく、6月に名古屋、8月に大阪、10月に福岡、と、それぞれの地元で、それぞれが主役になるイベントを無事開催できた。スケジュール的に1つ終わったらすぐ次の準備、という感じで、2024年の弊社はずっとツアーの準備をしていた。

イベントの準備はしんどいことの連続!?

初めての地方イベントは一生の思い出となったが、当然「しんどい」の連続だった。

まずそもそも「家から遠い」のがしんどかった。いきなり低レベルの泣きごとで恐縮だけど、遠征で体力を削られたり、忘れ物を取りに帰れなかったり、東京開催では味わうことのなかったしんどさだった。道中、弊社社員の桜井さんが尋常じゃなく乗り物酔いをすることも判明した。名古屋遠征のときは荷物と一緒にハイエースで向かったのだが、桜井さんは終始、座っていながらおなかに顔をつけるほどうずくまり、まるで「折り畳まれた座椅子」のような格好で助手席に座っていてかわいそうだった。片岡鶴太郎さんのヨガかと思った。

桜井さんは大阪に向かう新幹線でも、パソコン作業をしていたせいで酔ってしまい、悔しくて涙を流していた。乗り物に酔って悔し泣きする人を初めて見た。福岡に向かう飛行機は大丈夫だったようなので、何か術があるなら神奈川にも飛行機で行ってもらいたい。

また「会場の下見ができない」というのもなかなかしんどかった。東京で開催したときは、同会場の別イベントに客として潜入して、各席からの見え方や物販の位置、人の流れなどを事前に確認できた。遠征では本番当日に初めて会場入りするため、「音響の設備が古いから別のやり方に変更」や「ここに案内表示の紙を追加しないと」など、かなり臨機応変な対応が求められた。

しんどいこともありつつ、なんとか名古屋・大阪・福岡を乗り切ったのだが、現在進行形で行われているファイナル神奈川公演の準備もそれ以上にしんどい。これまで1日2公演だったものが、ファイナルの神奈川は2日で4公演行うため、単純計算で準備が倍になる。物販グッズや小道具などの荷物もほぼ倍、段ボールの山が弊社のスペースを圧迫している。「ぷよぷよ」だったら、敵が3連鎖してきたらばたんきゅーしてしまうくらいの量だ。……とてもわかりづらい。

▲このほとんどがラジオディアの荷物
                  ▲荷物の山