ろこまこあこのモデルはあのトリオ!?

TP:もうちょっと手前からお話をお伺いしたいんですけど、出身はどちらですか?

ないP:出身は親がめちゃくちゃ転勤多かったんで、一概にここって感じじゃないですけど、一番長かったのは静岡ですね。

TP:結構たくさん転校して、みたいな感じですか?

ないP:そうですね。栃木とか新潟とか、転勤はありましたね。

TP:どんな子供だったんですか?

ないP:陰キャで、学校もめちゃくちゃサボりがちでした。周りのことをバカにしてましたね。

TP:嫌な子供だったんですね(笑)。

ないP:嫌な子供だったなっていう気はすごいしますね。

TP:話を聞いてると、あんまり今のエンタメの仕事につながらなさそうなんですけど、学生時代はどういうエンタメに触れてきたんですか?

ないP:ひと通りのエンタメには触れてきたと思います。アニメとか漫画とかも多分、ワンピース、NARUTOのようないわゆるメジャーなものっていうのは全部読んでますし。でも、お笑いが一番好きだったかもしれないです。

TP:そうなんだ! 嬉しい!! お笑いの原体験は?

ないP:「ゴッドタン」を初めて観たときに面白くて衝撃を受けました。そこから東京の芸人さんが好きになっていきました。東京03さんとか。

TP:奇しくもろこまこあこと同じ3人組だ!

ないP:そうなんですよ。東京03のモデルがめちゃくちゃいいなと思ってて。要はクリエイターとかお笑い芸人さんとか、そういう芸能の世界に興味あったんで、そういう人たちが「ファンがいたらご飯が食べれる」みたいなことをやりたいなって、高校くらいから思ってました。

TP:かなり早いですね。

ないP:東京03とかって当時そんなテレビ出てなかったですけど、全国のツアー回ったりとかしていって、好きなコントだけでご飯が食べられてるみたいな。なんかあれがいいなと思って。ああいう人たちを増やしていきたいなっていう思いがあったんですよ。自分が幸せな状態ってなんだろうって考えたときに、才能あふれる人が自分の身近にいてエンタメを届けてくれてる世界がいいなっていうのがあったんです。

TP:それ僕が最近ようやくたどり着いた考え方です(笑)。僕はエンタメ好きだからテレビ局入っちゃえ、でテレビ局入って、自分のやりたいことと全然違うかも、ってなって。そうやって、才能ある人をコアなファンが支えてくれるモデルがいいなって、ようやくこの数年で思って独立したんです。高校生のときにたどり着いてるのすごい。

ないP:そんな世の中をどう作れるか、っていうのを結構考えてたんです。

TP:ろこまこあこのモデルは東京03だったんですね。

ないP:そうですね。

TP:おもしろすぎる! なるほど。でも、ちゃんと点と点が繋がるというか、いま、ないPさんが「ろこまこあこチャンネル」を運営してることって、まさにそういうことですもんね。それはなんかだいぶ、ないPさんが過ごしてきたものが今に繋がってる感じがして、めちゃくちゃいいっすね。めっちゃクリアになりました。

お母さんと電話して企画を考えます

TP:YouTubeチャンネルの運営ってどうやって勉強したんですか?

ないP:最初は僕も動画の編集とかもしたことなかったし、YouTubeとか全く知らない状態で始めたときに、全ての動画の反応とかリアクションとか、波形で離脱されてるところとか、分かるじゃないですか。あそこら辺を徹底的に潰していって、こういうふうにしたらいいんだ、とか。全部の数字のデータとにらめっこした経験が大きかったかもしれないです。

TP:かなり泥臭く、数を重ねてきたってことですね。

ないP:本当そうだと思います。

TP:だけど「ろこまこあこチャンネル」ってキッズが視聴するチャンネルじゃないですか。それって「ゴッドタン」の面白さと違いますよね?

ないP:違いますね。

TP:そこってどうやって頭使ってるのか気になります。

ないP:まず最初の段階ではやっぱり、ほかのキッズYouTuberのチャンネルを見まくってました。

TP:はいはいはい。

ないP:なので、僕のYouTubeのプライベートのアカウントって、チャンネル登録してるチャンネルが1000以上あると思うんですよ。

TP:えぇー!

ないP:毎日色んな動画が流れてくるんですけど、それをひたすら最初は観てて、だんだん観てるうちに、サムネとタイトルを見ただけで、だいたい翌日までの再生回数がわかるようになってきたんですよ。

TP:すげえ。

ないP:そんな形でひたすら見続けて、そこの感覚を手に入れましたね。あとは3人のお母さんとめちゃくちゃ電話して、企画のタネを見つけるのも大事ですね。

TP:なるほど。

ないP:平気で長いときだったら全然3時間ぐらいとか雑談してるときあるんですよ。最近、こういうことあって、みたいな。それで話したやつとかをもとに、この側面ってなんか面白いな、みたいなところから企画考えていったりとかっていうのはあったりします。

TP:はあ〜、お母さんが作家さんみたいな。

ないP:そうだと思います(笑)。もうずっとお母さんの話を聞いてて、たしかにそれ面白いなみたいな。

TP:「ろこまこあこチャンネル」だけやってるって話なんですが、僕の会社は今30くらいのコンテンツやってて、もし1個だけやるってなったら単純に怖いし、もしかしたら飽きそうだなって思うんですけど、ここら辺ってどうですか?

ないP:僕の場合飽きるは逆で、基本的にろこまこあこもそうなんですけど「ぷぅキッズチャンネル」のときから含めて、もちろん出てる人によって細かなところは多少違うにせよ、大枠の戦略は再現性あるようにやってるんです。

TP:うんうんうん。

ないP:例えば今で言うと、100万人を目指すってときは、こういう形でやったらある程度目指せるな、っていうのがあるんですよ。そうなったときに、複数のチャンネルを一定のラインまで育てるっていうよりも、一つのチャンネルをどこまでいけるんだろうって、育てていく方が刺激的で、それでそっちの道を選んでますね。

TP:なるほど。1つを突き詰めて見たことない景色を見たいってことだ。