尖りまくった音楽性とジャンルも国境も超えた独自の活動スタンスで、楽曲派アイドルのトップグループとなったSITUASION。そのオリジナルメンバーである西野愛望がこの8月4日に卒業する。圧倒的パフォーマンススキルとブッ飛んだキャラクターで、彼女を知る誰もが“天才!”と絶賛せずにはいられないほどのアイドルが、メディア上で確かな記録がないまま去っていくのは惜しすぎる! そんな勝手な使命感から、前世グループのメガメガミ時代から何度も取材したライターが深掘りします。天才アイドルが生き抜いた軌跡をここに!

小さい頃からおじいちゃんに机の上で“歌って踊れ!”って

――卒業が決まってからファンの方も書いてたのが、西野さんはSNSとかでも自分のことを語らない人だな〜っていう。アイドルは自分を語りたがる人の方が多いと思うんですけど。

西野:イヤです〜。普通にイヤなんです〜。

――これからインタビューなのに! 迷惑か(笑)!

西野:いやいや(笑)。なんかSNSが苦手でね〜。SNSを使って自分を発信するのが、できなかった人間だなって思いましたね。

――でも特典会とかそういう場所でも、裏側の本音とか愚痴とか、ネガティブなことは絶対言わない人って印象はあるんですよね。今の時代言っちゃう人の方が多いですけど。

西野:そうですね。別に言っちゃう子がいても全然良いと思うんですよ。ただ私の中では何ていうか、“明るい!”ていうか。私がアイドルを好きな理由がそこで。明るい子に目を惹かれて、元気をもらってたので・・・。だって基本皆さん・・・。お疲れでしょう?

――オタクはそうですね! 人生にね!!

西野:そう。だから私は心配させて支えてもらうより、純粋に楽しんで欲しいんですよね〜。

――西野さんが最初にアイドルを好きになったのは、いつ頃で、誰だったんでしょうか?

西野:元々ハロプロさんが好きで。そこでももう℃-uteの鈴木愛理さん!!!

――それは確かに明るいお手本のアイドル!

西野:そうなんです! もうドストライクで!! 最初はミニモニ。から始まって。ちっちゃい頃からアイドルが好きで。小6くらいの頃から℃-uteとかハロプロ系のコンサートに、親に連れてってもらってました。学校は嫌いだから行きたくないけど、ひと月かふた月1回ご褒美としてライブ行けるから頑張ろう! みたいな。

――その頃から学校の勉強は苦手だったんですか?

西野:っていうか、学校に? 行く・・・。理由がわからない。

――いやいやいや(笑)!!

西野:もう小3くらいからついて行けなかったので。ずっと座って意味が分からない話を聞いてるだけだったんですよね。

――深刻な教育問題ですね・・・。ライブはどんなところが楽しかったんでしょう?

西野:何ていうか、感動っていうのとも違ってて。なぜなら歌詞の意味とか分からないから! 恋愛ソングとか失恋ソングとか歌われても分からない! 何か、ただ歌って、ただ踊って、照明がついていて! それで人を元気にするって、何かすごいなって!! 別世界の人みたい。たまに客席に降りてきてくれたりして、“わ、本当に存在するんだ!”みたいな。

――そこから自分も人前に立とうってなるのはどういう流れだったんでしょう?

西野:小5からダンスはやっていて、お姉ちゃんがやってるから自分もやりたいって真似っ子だったんですけど。その前にずっと小さい頃から、おじいちゃんに机の上に乗らされて、踊って歌え! みたいな。

――それは何ですか(笑)!? 孫を愛でるプレイの特殊なやつ!?

西野:分かんない(笑)! なんかアンパンマンの歌とかを全力で歌ってました。でもいつも机の上で歌わせるから、毎回“教育に悪い!”ってお父さんお母さんからおじいちゃんが怒られて終わる、みたいな。

――それはオタク第1号っていうか家庭内レギュ違反ていうか、英才教育過ぎますね!