鉛筆へのこだわり

高野:はい、ぜひ! 鉛筆にこだわりはあるんですか?
落合:Uniの4Bの鉛筆ですね。(筆箱を取り出す)絶対これですね。
高野:あ、はい、見たことあります。
落合:短くなってきたらキャップ付けて使うんですけど、短くなりすぎたやつは使えないので、こんな感じで。

高野:こんなに短い鉛筆、初めて見ました(笑)。
落合:これがたっぷり溜まってるんですけど、可愛いんですよね。めっちゃ溜めてます。鉛筆界だとドイツのステッドラーっていう鉛筆も有名なんですけど、ステッドラーは結構芯が硬いので、絵が固めになる気がするんですよね。自分的には、柔らかさみたいなものも伝えたいので、Uniのほうを使ってます。
高野:そうなんですね。消しゴムはMONOですか?
落合:はい、MONOですね。この前、フランスに行った時に、お土産で消しゴム買っていこうと思って買ったんですけど、使ってみたら硬すぎました(笑)。せっかくセーヌ川沿いで買ったのに…(笑)。結構ベーシックなものを使ってますね。
高野:1作品、どれくらいの時間をかけて作られてるんですか??
落合:最近ちょっと早くなってきたんですけど、例えば100号っていうサイズだと、今までは2、3ヶ月かかってたんですけど、最近はもうちょっと早くできますね。こだわりが強すぎて、全部塗った後でもちょっと色が違うなと思ったら、全部塗り直すってこともありますね。

高野:他の技法で絵を描かれたりしますか?
落合:いや、描いてみたいって思うこともありますけど、描けないんですよ。他の人の作品を見たりすると、いいなーって思ったりしますね。
高野:プライベートで描かれたりはしないんですか?
落合:プライベートと仕事が分かれてなさすぎて(笑)。自分の絵は物を単品で描いたり、立体物が多いじゃないですか。だから、風景画とか人物画とか描けたらいいなって思ってますね。僕、自然物が苦手なんですよ。無機物が得意で、有機物が超苦手で…。表情が多すぎて、それを全部描こうとしちゃうんですよ。だから追いきれなくて。「なんなんだよ!」って、なります(笑)。でも、描けるようになりたいんですよね。
高野:絵を描く上で苦手ということですか?それとも、普通に苦手なんですか?
落合:普通に苦手かも(笑)。
高野:ははははは(笑)。じゃ、川とかあんまり見ないですか?
落合:見ますけど、でも、ちょっと描けねぇな…めっちゃ光ってるし…。みたいな(笑)。いや、本当は描きたいんですけどね。最近、風景画とか人物画とかチャレンジしてます。弱点を埋めていこうかなと思って。広がりたいなって思ってます。
高野:でも、それくらい今の画風が自分にハマってるということですよね。
落合:そうなんですよ。でも、人生のテーマが「破壊」なんです。だから、今の方法に飽きちゃう時が来たら、やべぇなって思って、そうなる前に崩そうと思っている最中です。
『お訪ねアトリエ(ゲスト:落合翔平さん)』の後編は、2025年8月15日(金)更新予定です。お楽しみに!!

音楽活動では2019年に「LOVE STORY」でソロデビュー。2024年には、3rdアルバム「Advance」をリリースし、<高野洸 5th Anniversary Live Tour 「mile」~2nd mile~>は、LINE CUBE SHIBUYAでファイナルを迎えるなど、音楽面でも精力的に活動している。
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