これが正解だ! この場所にいる人がみんな好き!!

――そしていよいよメガメガミ始動となるわけですが、wiki見てるだけでも短期間にメンバーの出入りが激しくて大変そうで・・・。

西野:まずそこからデビューまで半年かかったんですよ! ほのと私のあとに2人入ってきて、1人またプラスされて、5人で確定ですってなったら2人辞めちゃって。ダンスの先生がサビだけ振り付け作って飛んじゃったり。そこでもう3人でデビューってことになって、最初の一瞬だけグループ名が“イキナリ!?みならい女神様っ”だったんですけど、“何でそんな研修生みたいな名前なの!? 辞めます!!”てなったり。あと1回辞めたメンバーの子がふた月くらいでまた復帰しますって言われて、意味わかんないってパニックになって渋谷のライブハウスから全員走って逃げたり。

――そんな状況の中で、ライブやるのも大変だったのでは!?

西野:ライブはめ〜っっっちゃ楽しかった!!!

――マジで!? 急にポジティヴに変わります? てかその状況で楽しめるんですか!?!?

西野:まずやる気が違います。最初がやらされてる感じでのスタートだったから、メガミは自分がやりたくて始めたからプラスのことしか考えてない。あと楽曲が面白かったので、お客さんにも刺さってて、みんなでわちゃわちゃするのが楽しかった!!

確か東京FMホールのライブでゴッデス(『世紀末“GOD”デスゲーム』)やってた時に田んぼ(MIX=掛け声の一種。“用水路! コンバイン! 田んぼの様子が! (パン)おかしい!”)が生まれて。ヨロコビもどんどんネジが外れてきて、15分枠でゴッデス3連発で終わらせたりとか! そういうのが面白過ぎて!!

――躁鬱が極端なゴッデスとかAメロが全部語りの『メガティヌス伝説』とか、イカレた曲に戸惑いはなかったんでしょうか?

西野:それは全然なくて。なぜかと言うと、最初のイキナリ!?みならい女神様っの時ってライブのたびに1回死ぬんですよ。

――はあ!? それはどういう?

西野:コンセプトが、女子高生が1回死んで転生してアイドルになるって設定なので。毎回『キラキラヒカリタイマー』をやって、1回死んで早着替えをして『神さま!一生のお願いっ!』をやるっていう。最初のそれがイカレ過ぎてたので、ゴッデスとかは全然平気でした。

――なるほど。じゃあ今に通じるヨロコビさんのブッ飛んだセンスには、適応できて楽しめた感じなんですね。

西野:そうですね。本当に人間性は嫌いなんですけど。

――いやいやいや。書きませんが!

西野:書いてください。いやもう本当に“ここまで合わない人っているの!?”っていう。入って2日でケンカしましたからね! でもそれが、初めてのワンマンライブのときに・・・。私たちは当然初めてのワンマンだからめちゃくちゃ緊張してて、失敗しちゃいけないって必死にやってたんですけど、パッとフロアを見たときに、お客さんがみんな楽しそうにしてて!

でもよく見たら、その中で一番楽しそうにしてるのがヨロコビだったんですよ(笑)!! PA卓で、あり得ないほど踊ってて。ニコニコして一緒に歌ってて。どう見ても一番楽しそう! センターの0の位置からそれを見たときに・・・。うわ、この人と一緒にやって良かった。これが正解だ。もう私このグループ大好き。この場所にいる人みんな好き。ってなって!! 私もメガメガミのこと誰よりも好き!! って気持ちが固まったんですよね。

――素晴らしい。しかしメガメガミに改名して本格始動してからほぼ1年で、西野さんとほののさん以外のメンバーが入れ替わることに・・・。

西野:その時期が、私にとって初めて“立ち直れない”というか、最初にアイドルを辞めようと思った時でしたね。大好きだった人たちがどんどんいなくなっていくし、TIFの争奪戦や新体制への切り替えもあって本当に大変で、私ご飯が食べれなくなっちゃって、どんどん痩せていって・・・。

1度辞めたいって話もしたんですよ。そしたらほのちゃんがもう毎日電話をかけて励ましてくれて。ライブの後必ず私をご飯に連れて行くんですよ。そこでこれ食べろあれ食べろって・・・。ここまでほのちゃんが支えてくれるんだから、もう裏切れないなって思って。新体制に変わる頃には、ギリギリで前向きに切り替えられて、新メンバーに対しては、病んでるところは見せずに、一緒に最高のグループにしよう! ってスタンスで迎えれれたと思います。

――ちなみに第一印象では“絶対一緒にやっていけない!”と思ったほののさんですが、途中で印象は変わって行ったんですか?

西野:本当に自分と全然違うタイプだったんですよね。けっこう感情が激しくて、嫌なことや納得できないことがあると、怒るっていうかその場からいなくなっちゃうんですよ。“え? 無理!!”って言ってその場から去ってしまう(笑)!

――すげえ(笑)。でも大人に対してもそれをやれるのは強いですね!

西野:そうなんですよ。マジで正論ボンバーで、思ったことをすぐ言っちゃうタイプだったから、何回もぶつかってケンカして。“言っちゃう前に1回考えてよ”みたいなことは何回も言って、少しずつ柔らかくなってくれた気がして・・・。そしたら強いのとは別の、優しいところや面白いところがどんどん出てきて、今は本当に大好きですね。マジでほのがいなかったら、私はアイドルを続けられなかったから・・・。

――新体制のメガメガミも、個性的なメンバー揃いで良かったんですが、苦戦を強いられつつコロナの時期に突入しちゃった感じでした。

西野:対バンで自分たち目当てが1人しかいないって時もあって、その時は全員で泣いたんですよね。ほのちゃんも結構やられてて。ヨロコビも一時期離れていて。もうメガミ終わっちゃうのかな〜ってときに、楽曲とかイメージも大きく変えてやり直すことになって、それは結構今のSITUASIONに近い感じだったんですよ。その時に出した『She is pop』や『still underground』って曲はめっちゃシチュっぽい。

でもそのすぐ後にコロナが始まっちゃって。そのお休み期間にメンバーの猫背ななちゃんが辞めたいって話をしたらしく、1回ツイボ(秋葉原TWINBOX)に集められて、“1週間後にまた全員集めて話を聞くので、それまでに今後のことを考えてください”って言われて、私は辞めるって選択肢はゼロだったんですけど、その1週間後の前日の夜にほのちゃんから電話がかかってきて、自分は辞める選択をするって聞いて“えっ!?”って・・・。ほのちゃんは絶対続けるもんだと思ってたから・・・。“ほのちゃんが私にしてくれたように、私がほのちゃんを止める時間はないの?”って。でも決意は固くて止めることはできなくて・・・。

翌日またツイボに集められて、続けるって言った私と杏優(あゆ 現SITUASIONメンバー)以外帰されて、その段階で大号泣だったんですけど・・・。私はヨロコビがアイドルのプロデュースを続けるなら、そこでならやっていきたいって伝えたんです。

――それが今のSITUASIONということですね・・・。では続きは“SITUASION編”で!!

 

プロフィール
西野愛望(にしの・あいみ)
1998年6月18日生まれ。東京都出身。O型。153㎝。2018年3月よりメガメガミとして、2020年12月よりSITUASIONの一員として活躍。TIF出演、単独ドイツツアーも果たした。8月4日のZepp Shinjukuワンマンライブを持ってSITUASIONを卒業。