SNSは切り離せない存在

高野:確かに、引っかかってくれているということは、ちゃんと見てくれたということでもありますよね。

――お話を聞いていると、SNSは切り離せない存在だなと感じました。情報の受けて側にとっても重要だし、作品を発表する場としても重要ですね。

鈴木:Xがなかったら、今の自分はないと思いますね。

――Xを始められたのはいつ頃だったんですか?

鈴木:2019年ですね。浮世絵風のイラストを描き始めたのが2023年なので、4年間ぐらいは何か右往左往して、色んな絵柄の絵を描いていましたね。

高野:2023、4、5年で一気に一気に変わったんですね。

鈴木:田植えの絵を載せたときに、結構反響があったんです。

高野:このイラストですね。(画集を見ながら)

鈴木:Xはポストするとすぐに流れてしまいますが、この作品は3回ポストしていて、アップする度にたくさん反応頂いて、それでフォロワーさんが増えました。

――高野さんも、絵を見る時にSNSで調べたりであったりされることが多いですか?

高野:そうですね。僕は見る専門なのですが、デザイナーさんとかイラストレーターの方をチェックさせてもらっています。そうすると、おすすめに知らない作家さんがでてきたりもして、楽しいですね。色んな作品が見れるので、幸せだなって思います。

鈴木:イラストレーターにとっては、名刺みたいなもので、SNSから企業さんに見ていただける機会になっています。実際にXがきっかけで、今回の画集の出版や個展に繋がっていますし。

高野:大事ですね。

鈴木:高野さんは、ご自身で絵を描くとき、よく描いている題材とかってあるんですか。

高野:でもやっぱり鳥山先生の影響はありますね。すごく好きなので。

鈴木:人物を描かれるんですか。

高野:そうですね。自分のグッズ周りだったり、描かせてもらったりとかする時は、キャラクターとか描いたりしてます。

――イラストを描く上で、0から1を生み出すのって相当大変ですよね。

高野:はい、だから、セイゴさんは描きたいものが溜まっているとおっしゃっていたのが本当にすごいことだなと思います。僕の場合は、描きたいなと思ったものがあったとしても、それを描ける自信がないというか。やっぱり、プロの方はいろいろ積み上げているからこそ、それを表現できてらっしゃるんじゃないかなって、本当に思うので。

(鈴木セイゴさんの)担当編集:確かに、セイゴさんはほぼ毎日描いているんじゃないかというペースで描かれてますよね。

鈴木:描いてますね、ほぼ毎日(笑) 自分的には、これが完成形だと思ってなくて、もっと自分がまだ知らない領域に早く行きたいから、そこに行くためには絵を描きまくるしかないから。

高野:素振りみたいな感じですね。

鈴木:そうですね。絵って、100枚描いたら、100枚描いた分しか上達しないじゃないですか。なので、自分が思うレベルに達するためには、それ相応の量を描かないとたどり着けないと思って、それで毎日描いてるっていう感じです。趣味とか仕事じゃなくて、生き方みたいなものになっています。

高野:仕事じゃないとしても、1日のうちの何時間かは絵にあてる感じですか。

鈴木:そうですね。