クリエイターにとってのネット利用

――現在は日本でたくさんのお仕事をされていらして活躍されていて。素朴な疑問なんですがSNSのフォロワーさんの数がすごくいらっしゃるじゃないですか。フォロワーさんが急に数万人も増える時って怖くないですか。すごくそんなことを聞いてみたくて。今の人数に至るまで、どんな感じで増えていたのかとか。

Mika:急に何十万と一気に増えたとかではなくて、徐々にたくさん作品を発表していって、仕事もしていて、それでどんどんフォローしてくださる人が増えていった感じです。バズって急にというよりは、10年ぐらいやってきてどんどん増えていった感じです。

――気づいたら今に至っていた、みたいな。なるほど。SNSを運用するとき、緊張しませんか。

Mika:確かに緊張するというか……、考えて発信しなきゃいけないなと思うこともあります。ただ、むしろ最近は結構自由にやっていて。もっと書きたいなという気持ちが出てきて、それこそネットに居たい、という気持ちがあります。ネットで育った人間だから、ネットが居場所だと思い始めて。もっと常にオンライン状態みたいにしたいなと思っています。

高野:ファンは嬉しいですね。

Mika:自分がブラジルから日本に戻ってきて絵を描いているのはネットにいる皆のおかげで、自分の感覚や時間も大事にできました。ネットで接してきたからいろんな出会いがありました。リアルでどこかに遊びにいく友達とたくさん出会えたりしたのも、ネットでの繋がりのおかげだと思うし。ネットで作品を出す者として自分が良かった、というだけで終わるのは良くないと思っています。それをみんなに自分のクリエイティブな形で見せたいという気持ちがあります。

▲2013年 ボールペン画

高野:いいですね。そういう前向きな発信がもっと世の中に増えてほしいです。今は偽物や本当か嘘かわからない言葉に翻弄されますが、作られた作品は本物ですから。

Mika:クリエイターにとって発信はネットが大事で、生かしてくれて、 よく付き合っていく存在ですよね。

高野:そうですね。そうあってほしいですね。

Mika:展示会やイベントでファンの皆さんと会うのもすごく嬉しいですし、それを大事な時間だと思っています。SNSを見ると嫌な情報やニュースもありますが、もうこういった情報は溢れるようにでてきてしまって、すぐに頭がショートしてしまう環境だと思います。でも今の人間の生活はデジタルあってこそだと思うので、それを避けるのってどうなんだろうと思うこともあり。1周回って、この世界にダイブしたらどうなるんだろうという感覚が今、数年なかった感覚としてあります。

高野:期待しています。今後面白い発表のされ方や見せ方があるかもしれませんね。

Mika:ぜひ良かったら見てください!

――お時間が来てしまいましたが、大丈夫ですか。逆にMikaさんから高野さんに聞いてみたかったことがあれば。

Mika:それじゃひとつ質問させていただいていいですか。私がイラストを描くときは画面に何十時間と向き合い、いろんなことを考えながら、今日のご飯どうしようとか、あの漫画の最新話が出ていたなとか、頭の中に不安が広がってきたなとか、作品以外のこともときに考えながら、作品が仕上がっていくんです。でもライブや舞台は生もので、その一瞬を伝えていくものになると思うんですよね。さらには踊ったり歌っている時は、その場限りの瞬間を表すものだと思います。どういう時に一番シンクロしている状態になるのか気になります。

高野:僕は作っている時間の方が本来好きなタイプの人間だと思います。アーティスト活動では曲を作っている過程が好きです。ライブの終わった後の達成感は本当にすごい力が乗っています。人に見てもらって拍手してもらい、時間を使って見に来てもらっているという。

不思議なパワーがめちゃくちゃ乗っているから。実際本質的には作る方が好きな人間だけど、それだけみなぎるものがあるなってすごく感じる。パフォーマンスしている過程もやっぱりゾーンに入っているというか、集中力をいただいているという感覚はすごくあります。

Mika:素敵ですね!!私も音楽とかライブを見るのが好きで。みんなそのアーティストを求めてきて歌って踊っている姿に感動させられて。学生の時にバンドをやっていた経験もあるんですが、やっぱフロントに立つというかステージに立ってやるってエネルギーも表現力も異次元のことだなと思うんです。

高野:それがあるから生きていられるというか、パワーをもらっています。ある種、神秘的なパワーを。お芝居もライブも近い感覚かも。半端ないものを出してもいるけど、それ以上のものをもらえている感覚。この感動って、たぶん絵とか映像などの作品を作るのとはまた違う種類のものなんだろうなとは思います。

Mika:ステージに立つ方の話を聞くことが普段なかったので、 大変貴重なお話を聞かせていただけて嬉しいです。ありがとうございました。

高野:こちらこそいろいろなお話を伺えて楽しかったです。ありがとうございました。

次回の『お訪ねアトリエ』は、2026年5月1日(金)更新予定です。お楽しみに!!


 
 
プロフィール
高野洸(たかの あきら)
2009年、NHK教育の人気番組「天才てれびくんMAX」の全国オーディションで選ばれた5人でDream5を結成。妖怪ウォッチのエンディング「ようかい体操第一」が話題となり、2014年にはレコード大賞・紅白歌合戦に出演。2016年のグループ活動終了後は、ミュージカル「ROCK MUSICAL BLEACH」主演や「刀剣乱舞」(膝丸役)、「ヒプノシスマイク」(山田一郎役)、舞台「キングダム」(信役)、舞台「WAR BRIDE―アメリカと日本の架け橋 桂子・ハーン―」などに出演し、俳優として活躍。音楽活動では2019年に「LOVE STORY」でソロデビュー。2024年、2025年には、<高野洸 5th Anniversary Live Tour 「mile」~2nd mile~>を開催し、LINE CUBE SHIBUYAにてファイナルを迎えるなど音楽面でも精力的に活動している。2026年2月14日からライブツアー<AKIRA TAKANO LIVE TOUR 2026 MODE ON>が全国8会場で行われる。
X(旧Twitter):@AKIRAT_official 
Instagram:@akira_takano_official
プロフィール
 
Mika Pikazo
東京都生まれ。 高校卒業後、南米の映像技術や広告デザイン、音楽に興味を持ち、約2年半ブラジルへ移住。 その後帰国しイラストレーターとして活動をスタート。その鮮やかな色彩感覚、魅力的なキャラクターデザインで注目を集め、現在は幅広いジャンル、数々の作品のアートワークを手がけている。
X(旧Twitter):@MikaPikaZo
Instagram:@mika_pikazo_mpz