NewsCrunch編集部
九州を拠点に活動しているアイドルグループ・ばってん少女隊(略称・ばっしょー)。彼女たちは、奇しくもこの記事の配信日翌日である、６月21日に結成から５周年を迎える。
だが、その５年間は、とくに直近の１年間はけっして順風満帆ではなかった。昨年の秋には春乃きいなが大学受験のために半年間の活動休止を発表。受験を終えて春乃が戻ってくると、西垣有彩が4月いっぱいでの脱退を発表。インディーズとして５人体制で再出発をすることとなったのだ。
しかしプライベートレーベル「BATTEN Records」の立ち上げ、オンラインストア「BATTEN Store」のオープン、６月21日から５週連続でデジタルシングルの配信、さらには６月21日に無観客ライブの生配信が決定！
そんな勢いの乗るいま、５週連続インタビューのアンカーを務めるのは上田理子(うえだりこ)。空手で鍛え上げた心身と、さまざまな苦難を乗り越えた経験から得た、とびっきりのポジティブなパワーで、これからは無敵の驀進街道を突っ走る！
すべてをリセット「こっからだー！」というポジティブ発想
ーー昨年は、ばってん少女隊にいろいろなことがありましたが、YouTube番組『ばっしょーのいばっしょー』を見ていて、ものすごく印象に残っているのが「メジャーレーベル契約が年内(2019年)で終了する」と聞かされたときの、上田さんのリアクションです。「正直、想定内です」みたいなことを言ったんですよね。しかも、目に涙こそ浮かんでいましたが、笑顔で。
上田 そうでしたね。「今までに言えなかった想いを込めて“脱・箱入り”宣言！」の回ですよね。
ーー本当だったら、泣きじゃくってもおかしくない状況ですよね。
上田 結局、メジャーデビューのありがたさを、私たちはまったくわかっていなかったんですよね。割と早い段階で決まってしまったので、本当はすごいことなのに、そのありがたさをわからないまま活動してきちゃったかなって。実際、いつからか私も活動の中で「楽しい」が勝っていたんですよ。そういうことを振り返ったら、まぁ、そうなるのかなぁ、と。
ーーメジャーレーベルで活動している自覚がなかった、と。ただ、あそこで上田さんが笑ってくれたことでファンは救われた部分もあると思います。「メジャーからインディーズへ」というファンとしてはどうすることもできない問題。それをメンバーが絶望視していたら、ただただ見守るしかないわけで……ただ、そういうプロセスがあったので、今回、立ち上げられたプライベートレーベル『BATTEN Records』にも期待が持てます！
上田 私たちもプライベートレーベルの立ち上げが決まって「こうゆう楽曲がいいんじゃないか」「こんな衣装が着てみたい」と、メンバーやスタッフさんと一緒に考えられるようになったので、これまでとはまた違ったやりがいがありますよね。そして、「これから自分たちがどういう方向に向かおうとしているのか」ということもはっきりとわかるようになったので充実してます。ファンの方からしたら「５周年を前にしてタイミングが悪いな」と思われるかもしれないですけど、私たちからすると「いまだからこそできる！」っていう思いが強いんですよ。
ーーいまだからこそ、とは？
上田 もし、この環境を昨年とか一昨年に与えられていたとしたら、たぶん、自分たちにはできなかったと思うんですよ。この１年、いろんなことがあって、自分たちでも考えるようになったいまだからこそ、すべてをリセットして「こっからだーっ！」みたいな気持ちになれる。正直、昨年まではそんなに深く考えていなかったんですよ(苦笑)。考えないから楽しいし、ある意味「平和」でもあったんですけど、あの「平和」なまま５周年を迎えていたら……と考えると、ちょっと怖いですよね。