「MCも楽しいよね」というグループを目指したい!
ーーなるほど。
上田 それといままでは、やっぱり年上と年下のあいだで仕事について語りあうことがなかったんですよ。でも、昨年から(瀬田)さくらや(星野)蒼良ともよく話すようになって、びっくりしました。私たちが思っているよりもずーっとグループのことをしっかり考えてくれていたし、私が気づいていないような部分も、さくらたちに改めて教えてもらえたなぁ~って。これからも一緒に話し合いながら前に進んでいけるのかと思うと、本当にワクワクします!
ーー本当にこの1年「自分たちで考える」という方向性を打ち出してきたことで、メンバー間でも意識改革みたいなものが起きていたんですね。
上田 そうですね。「前と比べること」がなくなりました。
ーー以前の自分たちと比べる、ということですか?
上田 はい。たとえば4周年記念ライブの会場が、3周年のときよりも規模的には少し小さいところだったんですね。それだけでもう「前はあそこだったのに、前はこうだったのに……」と比べては落ち込んでいたんです。でも、冷静に考えたら、自分たちの力や現実に見合った会場の大きさになったというだけで、1年前の自分たちと比べて「前はこうだったのに」って考えるのはおかしいじゃないですか? だから、今は「そうか、今回はこの会場になったんだ。じゃあ、次はどうしようか!」と考えられるようになった。うん、そういう切り替えができるようになりましたね。
ーーとてもわかりやすいです!
上田 だから、以前と比べて、いろいろと考える量はすごく増えたんですけど、みんなと話し合う機会も増えたので、いろいろと抱え込んじゃう量はかなり減ったと思います。いままでは自分で悩んでいても「ひょっとしたら、他のメンバーはもうこんなことで悩んでなんかいないんじゃないか?」とか考えちゃって、余計に抱えこんじゃうこともあったので。
ーー気持ちはひたすらにポジティブですね。さて、これはみなさんに聞いているんですけど、今のばってん少女隊の中で、上田理子がやるべきこと、やりたいことはなんでしょうか?
上田 これ、難しいんですよねぇ~(笑)。私って自分のことを見れない人なんですよ。周りから「その部分は人よりできているよ」と言われても、自分ではわからない。
ーーグループのことは客観視できているのに、自分のことはなかなか見えない。
上田 そうなんですよね。もともと歌もダンスも苦手だったんですけど、最近、好きになってきて。でも、まだ「歌をがんばっていきたい!」と堂々と言う勇気もない、みたいな。だからMCなんですかね。「MC担当として、その部分を私が引っ張っていく」というのはおこがましいけれども、MCもパフォーマンスのひとつだと思うし、昨年の秋ツアーであんまりゆったりしすぎない、私たちらしいMCの形が見つかりかけていたので、それをもっと伸ばしていって「MCも楽しいよね」ってグループになりたいなって思います。