膝枕のコスプレ美女に「こんにちは」
港区、品川区辺りを配達しているとたまにあるのが、大使館への配達です。大使館は、繁華街から少し外れた地域にあるケースが多く、ランチが不便だそう。だからなのでしょう。意外と注文があるんです。大きい大使館だと、建物の前で注文者さんに料理を渡すことが多いのですが、オフィスビルのワンフロアだけが大使館というケースでは、そのまま館内に入って直接渡すこともあります。
そんな大使館への配達で一番面倒だったのが、某超大国の大使館への配達。配達指示に「商品を直接渡す」と書いてあったので大使館の中に入ってみると、セキュリティーチェックが厳重で、門を通ってからお渡しするまで15分ほどかかってしまいました。きっと注文をした大使館のスタッフも、チェックを受けるのが面倒で「商品を直接渡す」という指示をしたのでしょうね。その分、私は配達する料理まで調べられて、大変な目に遭いました。
一方、コロナ前に夜22時以降の注文でよく届けていたのが病院です。宿直のお医者さんたちも体力勝負なのでしょう、すた丼などのガッツリしたメニューを頼むことが多く、病院によっては医局の中の先生のいる場所まで直接届けることもありました。我々の命を守るため緊急事態に備える先生に食事を届けると、自分も少しは世の中の役に立てていると思えて嬉しかったのですが、コロナの影響なのか、春以降、病院への配達はなくなってしまいましたね。
最後に、2年半の配達生活で一番驚いた配達の話をしましょう。都内のカフェでサンドイッチとドリンクのセットを受け取り、注文先を確認すると、アプリに示されたのは、とある秋葉原の雑居ビルの住所でした。自転車を漕ぐこと十数分。ビルの前に停めてエレベーターに乗り、指示された階のボタンを押してから、その階にどんなテナントが入っているかを確認して一瞬ポカン、としてしまいました。
フロアに着きエレベーターの扉が開くと、そこには「●●リフレ●●●秋葉原店」の受付カウンターが。おそるおそるお店の人に尋ねると「あ、それなら4号室で」と言われ、指示された部屋に入ると、制服を着た女の子に膝枕をされている男性の姿が。側室の部屋に夜伽に来ているお殿様に夜食をもっていく小姓の気分です。
こちらは商品を渡したら任務完了なので、膝枕されている男性にカフェで受け取った商品を渡して、そのまま店を出たのですが、制服を着た女の子といちゃいちゃするプレイ中にウーバーイーツを利用するとは思いませんでした。ちょっとした羞恥プレイの一種だったのでしょうか?
それにしてもみなさん、いろんな使い方をしているのですね。また変わった場所に届ける機会がありましたら、みなさんにお話ししますのでお楽しみに。