タイムリミットは20分

緊急事態宣言は解除されたものの、いまだ終息が見えないコロナ禍の中、みなさんいかがお過ごしでしょうか? 

ウーバーイーツの自転車配達員Wです。コロナの渦中、ウーバーイーツでは先月から新たに「チップ機能」が導入されました。以前から手渡し形式のチップはあったのですが、対面の受け渡しが減った影響もあるのでしょう。

チップ文化とは、ほど遠いライター稼業にいる私ですが、信号待ちしているときに「チップが入りました!」という画面を見ると、テンションが上がってしまいます。

6月からは栃木県宇都宮市、静岡県静岡市・浜松市、奈良県奈良市、兵庫県姫路市でサービスがスタートし、全国各地へと広がりつつあるウーバーイーツ。それと同時に扱う商品も多種多様になっています。ハンバーガーや牛丼、中華料理、タピオカといった、運び方のコツがわかるものばかりではなくなりまして……。

そこで今回は、運ぶ際にプレッシャーがかかったものベスト3を紹介したいと思います。 

第3位は「作り立てのジュース」

▲新鮮さがウリの作り立てのジュース イメージ:PIXTA

バッグに仕切りなど作ってしまえば、ミッションの難易度は高くないのですが、問題なのは賞味期限。

コンビニでもスムージーが販売されるほど、健康志向の高い今の世の中。都内には無農薬で作られたフレッシュな果物や野菜を、ふんだんに使ったジュースやスムージーを販売する店がたくさんあります。中には、注文を受けてから材料をミキサーにかけ「作りたて」をウリにしている店も多く、大抵の店には「時間をおくと酸化して味わいが変わるため、20分以内にお飲みください」といった注意書きがあるのです……。

ここからはもう時間との戦いです。配達員はお店で商品を受け取り、配達員用アプリの「配達開始」ボタンを押して初めて配達先がわかる、というシステムになっているのですが、この瞬間はまさにルーレット感覚。祈るような気持ちでポチリ!

……示された場所が4キロ先のタワーマンションになっていた日には正直、地獄でしかありません。

▲最短距離を進みますが…… イメージ:PIXTA

 なぜならタワーマンションの多くは、配達の際に入館手続きをしなければならないからです。しかも50階建てのマンションなのに、配達員が使用できるエレベーターは1台……なんてこともよくある話。マンションの入り口から部屋まで10分以上もかかりこともあるのです。

賞味期限は20分。しかも運んでいるのはドリンク。ストローを挿す部分は「×」の切り込みがついているので、自転車を前傾姿勢でこいだり、スピードを出しながら段差のある道を通過すると、中身がこぼれてしまいます。

さらに私が使用しているバッグは、ウーバーイーツの配達員バッグの中で、一番ドリンクが倒れやすい構造になっているので、賞味期限内にお客様のもとへ運ぶのは、相当なプレッシャーなのです……。