すべてのユーザーを満足させる台の開発は不可能である
もちろん、ユーザーからしたら、より楽しい台、より面白い台を打てたほうがいいに決まっています。僕も今や、仕事的には「業界関係者」ということにはなりますが、そういった観点で捉えると僕もあくまで“いち遊技者・いちユーザー”です。
そんな僕が、勝手に『何が良台で、何がクソ台なんだろう』っていうことについて、ちょっと語ろうかなと思います。
もしかしたら「経験もないヤツが何を偉そうに!」って、現役開発者の方は思うかもしれません。「そんくらい、わかっとるわ!」ってね。でもまあ、いちユーザーの一意見として聞いてくれよ。
まず、初めに大前提として。
「プレイヤー万人、全員を、満足させるような台を作るのは、絶対無理」だと思っています。
パチンコやスロットは、ゲームとは違って「やればやるほど上達する」という概念を持ち合わせてはいません。
「立ち回り」や「勝ち方」という意味での「上達」はありますが、実際にできることというと、パチンコで言うと「止め打ち」とか、スロットで言うと「小役奪取&ビタ押し」とか程度になります。「練習したらできるようになる」部分ですね。
ですが、遊技台に関しては当然のことながら練習や訓練では、どうにもならない“ヒキ”という要素が絡んできます。「当たりが引けるヤツ」と「引けないヤツ」が出てきてしまうんですよ。
ここが最高に難しい。そりゃ、そうでしょ。1/319の新台をバカスカ当てて、3万発出たヤツと、初打ちストレートで2000ハマったヤツの評価は正反対になるのは目に見えています。
そして「お店の扱い」も変わってきてしまう。回るお店で打てば楽しい、そうでなければつまらない。スロットなら設定6を打てば楽しい、そうでなければつまらない。だからこそ「回るお店」「設定を使っているお店」で、自分が好きな台を打てた時の喜びはひとしおなんですけどね。
なので、誰もが均等に評価をするということは、極めて難しいものだと思っています。僕もさすがに「当たらないこと」を理由に、クソ台呼ばわりはしちゃいけないと思ってはいます。例えば、リーチバランスが悪い台だと「当てるまでに心が折れる」こともあるわけなので。とはいえ、個々では引けない人がいたとしても、打ち手全体を見れば確率は収束しているハズなので、それが「世間の評価」ということになるのでしょう。