過去には水があったとされる痕跡も発見された火星の実態。調査が進む生物の可能性は?
暮らし・教養

過去には水があったとされる痕跡も発見された火星の実態。調査が進む生物の可能性は?

高橋 典嗣
知れば得する宇宙図鑑<前編>
近年のデータ分析から、実際に太古の火星には大量の水があり、その一部が極地に現存していると考えられるようになった。はたして火星に生命は存在しているのかを聞いた。
2024.8.27
▲NASAの火星探査機「バイキング1号 」がとらえた火星。表面に液体の水はなく、豊富な酸化鉄(さび) によって赤みがかった色をしている。そのため「赤い惑星」ともいわれる。極域(北極)に見える白い領域は「極冠」といい、冬になるとドライアイスのぶ厚い層でおおわれる(写真は夏の極冠)。この下に水が存在するのでは、と考えられている ©NASA
▲2011年1月、NASAの火星探査機「マーズ・リコネサンス・オービター(MRO)」が撮影した、火星最大の衝突クレーター「ヘラス盆地」。斜面に発達した筋状の地形はガリーといって、2000年に初めて観測された「水が流れてできたと見られる構造」である ©NASA/JPL-Caltech/University of Arizona
▲ESAの探査機マーズ・エクスプレスがとらえた、総延長164kmにもおよぶ火星、オスガ峡谷の中央付近。高低差を色分けしている画像で、白いほど標高が高く、赤、黄を経て青〜紫になるほど低い。流線型の地形は、水流による浸食で形成された ©ESA/DLR/FU Berlin
▲NASAの火星探査機「バイキング1号 」がとらえた火星。表面に液体の水はなく、豊富な酸化鉄(さび) によって赤みがかった色をしている。そのため「赤い惑星」ともいわれる。極域(北極)に見える白い領域は「極冠」といい、冬になるとドライアイスのぶ厚い層でおおわれる(写真は夏の極冠)。この下に水が存在するのでは、と考えられている ©NASA
▲2011年1月、NASAの火星探査機「マーズ・リコネサンス・オービター(MRO)」が撮影した、火星最大の衝突クレーター「ヘラス盆地」。斜面に発達した筋状の地形はガリーといって、2000年に初めて観測された「水が流れてできたと見られる構造」である ©NASA/JPL-Caltech/University of Arizona
▲ESAの探査機マーズ・エクスプレスがとらえた、総延長164kmにもおよぶ火星、オスガ峡谷の中央付近。高低差を色分けしている画像で、白いほど標高が高く、赤、黄を経て青〜紫になるほど低い。流線型の地形は、水流による浸食で形成された ©ESA/DLR/FU Berlin