「書くのがしんどい」子には取材してみよう!

この記事を読んでくださっている方の中には、子どもを持つ親御さんもいるかもしれません。子どもが読書感想文を「書くのがしんどい」状態になっている。そこで親御さんがアシストできることがあります。それはお子さんを取材して、本の感想をしゃべってもらうこと。

「主人公がかわいそうだった」という感想なら「何でかわいそうだと思ったの?」と聞いてみる。そのときに「それって、○○(お子さん)も似た経験がない?」などと聞いてみると「サッカーの試合で負けたときと同じかもしれない」という答えが返ってくるかもしれません。

「すごいと思った」という超絶ザックリコメントにも「どこがすごいと思ったの?」と詳しく聞いてみて、深堀りしましょう。多くの子どもが「すごい」と思っても「何がすごいのか」まで、上手く言語化できません。そこをアシストしてあげるのです。

取材をして、こういった個人的なエピソードが出たらしめたもの。なぜなら、感想文にオリジナリティが生まれるからです。評価されない読書感想文は「楽しかった」「良かった」「すごいと思った」のような、自分の思いや“体重”が乗っていない内容です。誰でも書ける内容は評価されません。

逆に自分の経験を踏まえると、感想文に体重が乗ってオリジナリティが出てくる。そういった文章が評価されるのです。本をフックにして自分の経験に結びつけていくと、簡単に感想文のボリュームを増やすことができる。

▲「書くのがしんどい」子には取材してみよう! イメージ:PIXTA

例えば、本の中の主人公と照らし合わせて「僕もサッカーの試合で負けたのが悔しくて、練習をがんばるようになった経験がある」という書き方をすれば、自分自身の経験を感想文の文章にできる。自分の経験の割合を高めれば、本をちらっと読むだけでも原稿用紙のマス目を埋めることはできるでしょう。教育上、いいか悪いかは別ですが(笑)。

15分も取材をして話をさせていれば、まとまった文章の塊ができ上がります。この言葉のおこしをもとに、いいところをピックアップしたり削っていきましょう。原稿用紙やパソコンに向かって一から書き始めるよりも、はるかに楽な作業です。

この際、あまり時間もないことですし、思いっきりテクノロジーの力に頼りましょう。スマホの音声入力機能を使って、しゃべりながら同時に文字化してしまうのです。

もし僕が学生時代に限られた時間のなかで読書感想文を書くなら、このようにするでしょう。明日提出という直前のタイミングでも、半日あればできるのではないでしょうか。8月末まで読書感想文を残しているくらいなので、他の宿題も残っているかもしれませんが……(笑)。