テクニカルライター・田中拓也の『人生変えちゃうアプリ!』。ビジネスメールだけでなくSNSなど文章を書く機会は増えていると思います。あれ、この表現で合っていたっけ? もっと他の言い回しは? など文章作成のアシストをしてくれるアプリ「idraft by goo(アイドラフトバイグー)」を紹介します。
趣味にも仕事にも使えるメモアプリ
SNSやブログをはじめ、文章を書いて表現する機会が増えています。ビジネスパーソンなら、メールや資料作成で文章を推敲することも多いでしょう。そんなときに気付きにくいのが、ワンパターンな言葉使いや、間違いやすい日本語の使い方です。
SNSやメールは、投稿した内容をあとから修正できないことが多いので、送信する前に時間をかけて文章を作るという人は多いかもしれません。そこでおすすめしたいのが「idraft by goo」(以下、idraft)です。goo辞書を運営しているNTTレゾナントが提供するメモアプリです。文章作成をアシストする「言い換え」「校正」「辞書検索」の3つの機能を備えています。
言い換えや間違いやすい日本語を指摘してくれる
メモを書く機能としては、idraftはいたってシンプルです。チェックリストを作ったり、写真を貼り付けたり、音声を録音したりといった機能はありません。メモを整理するフォルダやタグ機能なども皆無です。こうした点を期待すると、肩透かしをくらうでしょう。
「idraft」の真価は、文章を校正してくれる点です。ソフトウェアキーボードの上部にある「言い換え」をタップすると、文章をチェックして、言い換えられる表現の候補を表示してくれます。候補をタップすると該当の箇所が書き換わります。言い換えには類語辞典が活用されており、文章を見直しながら、いつもと違う表現で文章を推敲できます。
また校正機能では、言葉の誤用をチェックできます。正しい言葉が表示されるので、こちらもタップして書き換えます。試したところ「うる覚え」といった間違えやすい言葉や「ら抜き」言葉などを見抜いてくれました。ただ「頭痛が痛い」や「元旦の朝」のような誤った使い方はチェックされないため、あくまで校正の補助として使うのがよさそうな印象です。
書き終えた文章は共有機能を使って、そのままSNSやメールに送信できます。いちいちアプリを切り替えてコピペしなくても、スムーズに投稿できます。
書きながら辞書で調べる
「idraft」のもう1つの便利機能は、goo辞書を内蔵していることです。文章を作りながら、言葉の意味や使い方を調べることができるのです。「言い換え」機能にもつながりますが、別の言い方はないかな、というときに類語辞典を使うことがよくあります。goo辞書では国語・類語・漢字・四字熟語・英和/和英といった辞書を揃えており、知りたい言葉を、その場で調べることができます。
利用できる辞書は、小学館の『デジタル大辞泉』『使い方のわかる 類語例解辞典 新装版』、学研の『四字熟語辞典』、小学館『プログレッシブ英和中辞典 第5版』『プログレッシブ和英中辞典 第4版』などです。例文や慣用句を一緒にチェックすることで、語彙力の強化にも役立ちます。
「idraft」は、ほかのメモアプリにない特徴があります。向いているのは、いつもと違う表現を見つけたい人です。また、一人では気づきにくい誤用を調べてくれるので、ブログやSNSに投稿する文章のチェックに最適です。