25年前からあった車中泊マンガ

序盤はレギュラーメンバー3人によるフリートーク。ちょうどSNSで話題になっていた『キン肉マン』をめぐる一件に持論をぶつけあい「過去イチ超真面目な話題だ」という視聴者からのコメントも。

▲左からジュンスズキ氏、室井大資先生、大坪ケムタ氏

そこから徐々に話題を軌道修正。まず『渡り鳥とカタツムリ』以前の車中泊マンガの流れを振り返った。

最初に登場したのが、はた万次郎先生の『ウッシーとの日々』。人嫌いな漫画家が、北海道の人口が少ない町に引っ越して、車で移動しながらマンガを描くというストーリーで、室井先生は「25年前、このマンガを読んで車中泊に憧れた」という。

続いて去年ツイッターでバズった車中泊マンガや、7月からスタートした小田原ドラゴン先生の『今夜は車内でおやすみなさい。』を紹介。スズキ氏は「車中泊マンガのブームが少しずつ来ている」と分析、大坪氏も「リアルのキャンプブームの流れが本にも」とコメント。

室井×高津『MANGA OPEN』授賞式での秘話

そしてトークイベント開始から30分、満を持して主役の高津マコト先生が登場。

▲単行本にも登場する「みたらしTシャツ」を着て登場した高津マコト先生

まず語られたのは、高津先生と室井先生の意外な接点。今からさかのぼること20年前、室井先生のデビュー作の授賞式に、高津先生も出席していたというのだ。

「『MANGA OPEN』の授賞式で高津君が18歳で俺が25歳の時。俺が大賞をとって高津君は奨励賞だったかな」(室井先生)

高津先生の受賞作『Sadistic Fiction』もスライドで紹介された。当時、サブカルマンガ雑誌に影響を受けていたといい、今とは違うおどろおどろしい画風に「画風ちがうなー」「昔はこんな画風だったのか~~~」とファンから驚きのコメント。

受賞式当時を思い返した2人。式の後に編集者を交えた飲み会で「室井先生だけ3人ぐらいの編集者に囲まれていて、他の受賞者とは別格だった」(高津先生)と証言すれば、「偉そうな感じだったかも(笑)。その後に行ったおっぱいパブで、もらったファンレターを全て無くした」(室井先生)というエピソードも飛び出した。室井先生が大賞をとった『海岸列車』はデビュー作にも関わらず、ファンレターが10枚以上も届いていたそうだ。