いつ足を運んでも楽しんでもらえるのが『マルハンなんば新館』

――次は気になる人も多いのでお聞きしたいのですが、お客様が楽しく遊技するための取り組みやお考えについてお聞かせください。

石橋店長 まず、私自身がパチンコ、スロットが大好きだということが根底にあります。パチンコ店は、お客様が来てくださってこそ利益が上がるという側面は否定できません。だからこそユーザー目線とでもいいましょうか……やっぱり「パチンコ、パチスロで遊びたい」とお客様に思っていただく中で、私はお客様に驚きというかですね、平日でも「あ、こんなに遊べるんだ」など、そういう喜びを最大限、提供したいという思いが根本にあります。

――私も平日出張の際、3回ほど訪れましたが、いずれも「え、この台をこんなに遊ばせてくれるの?」とビックリしました。なかなか文字では伝えにくい部分ではありますが(笑)。

石橋店長 もう少し具体的にお話ししますね(笑)。昨今、厳しいイベント規制や広告規制がある中で、大前提として、リーディングカンパニーであるマルハンは、その規制を遵守しなければなりません。実際、出玉のアピールや、射幸心を大きくあおる告知は一切していません。特になんば新館に関しては何もやっていないに等しいです。だからこそお客様から信用を得るために、「この店長はこんな楽しませ方をしてくれるんだ!」という具合に、遊技したお客様に気づいていただけるための取り組みは意識的にやるようにしています。

――となると、お客様の口コミが重要になってきますね。

石橋店長 はい。なんばエリアは、各店舗を回られている方が多く、口コミが広まりやすいという一面があります。その中で、ご遊技頂いたお客様の中でいい噂が広まっていくのが、ある意味ではベストかなと思っています。

ではそこでなんば新館のいい口コミが正しく広がるためには、特定の人だけではなく、特定の日だけではなく、ホールの日常を見たお客様が「ああ、新館はすごいよ」といった感じでお知り合いの方に言っていただければ。そこのところは私もコアなユーザーですから、「これだったらオレは喜ばない」とか(笑)、常にお客様視点で考えています

自分がなんば新館のお客様だと想像して、お客様に楽しんでいただける範囲はどこまでか、お客様はどの台に座るのかな、どうすれば楽しんでいただけるのか……こういったユーザー目線の駆け引きは、店長として私が一番面白いなと思っているところでもあります。

――先程、「特定の日」という言葉はありましたが、たしかにユーザーの人たちはイベントが許されていた時代の名残で、「このパチンコ店はこの日に強い」という概念を追い求めているところはありますよね。

石橋店長 おっしゃるとおり、実際、「マルハンの強い日はここ」というイメージをお持ちのようです。もちろん多くのユーザーがそれを共有していて、強い(と思う)日にはマルハンに行く、違う日には違う店に行く……こういう現象が狭い市場の中で起こるのですが、ここのなんば新館は変わってまして(笑)、それ以外の日も平均して多くのお客様が来てくださいます。

正直、なんば新館も強いとされる日には多くのお客様が集まるのですが、それ以外の日も平均して多くのお客様が来てくださるというのは、「いつ来てもお客様に楽しんでもらえる〝お客様目線〟の営業を心がけている」というのがひとつの要因かなと思います

「お客様の期待に応えたい」という気持ちももちろんありますけれど、それ以外の日との差があまりに激しすぎると、じゃあこの日だけ来て、あとは来ないといったことは他店舗ではありますし、中には新台を入れてもお客様が増えないというお店とかもありますから。

――それは「強い日」や「新台入れ替え」に依存した結果かもしれません。

石橋店長 もちろんお客様には「新台を打ちたい」という方はいらっしゃって、もちろん私たちもお客様に楽しんでいただきたい。昔のように「高設定!」「いつも出してます!」なんて煽りはしませんが、新台入れ替えなのに楽しめない、特定の日しか出していないでは先がないと思うんですよね。

だからそこにチャンスというのは常に皆さんに平等にあるべきだと思います。もちろん昨今は新台1台に40万円前後かかかりますので、会社としてもちろん償却しなきゃいけないのはわかっているのですが、そもそもでもお客様に喜んでいただいて、楽しんでいただいて……言い方は悪いですけど少しずつ緩やかにいただくという、それが当然あるべき姿だと思っています。お客様を裏切ることは、目の前の利益には繋がるかもしれませんが、2年先や3年先を考えたら、それではファンはどんどん減っていくよと肝に銘じています。