好評を博していた1GAME・ヨースケの人気エッセイ『1億2000万分の激アツ人生』が帰ってきた! といっても連載再開……というわけではなく『1億2000万分の激アツ人生』電子書籍版のリリースを記念して、2回限りの特別バージョンでお届け! なんと書籍用に書き下ろした2話分を前編・後編に分けてお届けします。ヨースケが魂を込めて書いた激アツ原稿、とくとご覧あれ!

ヨースケが選ぶ「面白いシステム」を実現した5号機

皆さん、12月25日に配信された『帰ってきた1億2000万分の激アツ人生』の前編は読んでくれましたか? え、書籍をいつか買うから読んでないって? 

甘い、甘すぎる。CRAバジリスクPH』より甘いわ! 

いつまでも書店に置かれていると思ったら大間違いだ。仕方ないから貼っておこう。

よし、今回も電子書籍版の配信スタートを記念して、書き下ろしの中からとっておきの話を特別に公開しよう。もし「最高!」と感じたら、いつでもどこでも購入できる電子書籍版をポチってくれたら、飛び上がって喜びます。

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さて、前編で宣言したとおり、僕が「よく作ったなあ、これ」と感じた台を挙げていきましょう。

『CR牙狼XX』(Sansei R&D)/2008年リリース

もはや説明不要の大ヒット機種ですね。ひとたび「魔戒チャンス」に突入すれば、平均30秒で次回の大当たりが訪れるという仕組みが画期的でした。初代牙狼は、今や当たり前となった「1種2種混合機」の火付け役といってもいいでしょう。

基本的に「確率変動時における当選確率は低確率時の10倍まで」というルールがあるので、1/399の台であればどう頑張っても確変中は、1/39・9の大当たり確率となってしまいます。引くのはそれなりに時間がかかる場合もあったのですが、この台は右打ち中、電サポで入賞した玉に限っては頻繁に(毎回転)小当たりが発生し、大当たりを「小当たり経由での羽根入賞からのV入賞」とすることによって、出玉速度を極限までに高めた台として仕上げていました。

右打ちになった瞬間に、パチンコの本質は実は羽根モノになっていて「小当りが羽根開放、Vに入賞したら大当たり」になっているわけですね。そのうえで継続率という強烈な連チャン性能を持ち合わせており、文字どおり当時の牙狼のシマは鉄火場状態。

出玉が爆速すぎて、牙狼のシマの担当になった店員さんは、ドル箱の上げ下げに大忙しになってしまい「牙狼のシマだけは担当したくない」という話があった、などという伝説を耳にしましたね。

ちなみに、この初代の牙狼、僕ももちろん打ちましたし、ひとたび当たれば「すげえええええはえええええめっちゃ出るうううううううう」ってなったんですけど、スペックの甘さゆえに回るお店がほとんどなくて、そのうえ、1/399の50%とハードルが相当に高かったため「めっちゃ打った!!!」というほど、僕は打ち込めてはいないんですよね。

懐に余裕があるときにワンチャン! くらいの気持ちで打っていました。

しかし、よく考えたな、こんな方法。50%にもれると、いわゆる一般的な意味での時短も付かないので、イチから出直しになるわけなんですけど、これが、付かないんじゃなくて付けられないんですよね。「1種2種混合機」だから、確変に見えているのは実は時短です。電チューが開いちゃったら小当たりが起こるから、高確率で大当たりしちゃうんですよね。気づいたときに「そりゃそうか」ってなりましたもん。