古き良きムサコの雰囲気を残す名店へ
あけましておめでとうございます。今年もどんどん立ち飲みに行きたいなと思っていたら、再びの緊急事態宣言。実はその直前から足首に痛風の発作が出て、私の足も緊急事態を宣言しようかと思っていた、まさにその矢先のこと。
私の足は年末から不穏な空気を漂わせていたのですが、その頃、飲みに行ったお店をご紹介したいと思います。
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『盛苑』は武蔵小山では知らない人はいない立ち飲み屋さんです。今ではタワマンなんかが建ってきれいになってしまったけど、ひと昔前の武蔵小山駅前には、暗黒街と呼ばれる飲み屋が集まる一角があってね。こちらは当時そのエリアに店を構えていたんですが、再開発で駅から徒歩5分ほどの場所に移ってきました。
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こちらは中華料理の立ち飲み店です。最近は天ぷらや刺し身なんかを食べさせるお店も増えてきましたが、中華の立ち飲みってあまり聞かないのはなぜなんでしょう。私の勝手な想像ですが、オペレーションを簡素化できないから、コックさんが必ず必要で、人件費が高くつくからかなって。メニュー数が多い中華料理の立ち飲みは、大手が参入しづらい業態なのかもしれません。
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店内に入ると、大きなテーブルがいくつかあって、その横には高さがまったく合わない椅子が置いてあるんですが、これは立ち飲みに疲れたら座っていいよという心遣い。なんだかいいでしょう。壁一面に貼ってあるのはメニューです。見ているだけでワクワクします。
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こちらのお店が人気の理由はいくつもあるけど、メニュー数の豊富さと低価格が筆頭にあると思うんです。とにかく安い。タワマンができて周辺の賃料が上がったからか、武蔵小山に魅力ある個人店は少なくなってしまいました。商店街に軒を連ねるのは大資本の店ばかりで、郊外のロードサイドとなんら変わらない光景に成り下がった。
でも、一昔前の武蔵小山はこんな魅力的な店がたくさんあったし、今でも裏路地に入ればまだまだ頑張っている店も多いんです。この店に来る人は古き良きムサコを求めているのかもしれません。
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さて、そんな湿っぽい話はよして乾杯といきましょう。私はいつもどおりチューハイをいただきましょうね。今日は、知人と来ていますから、グラスを重ねた音を、乾杯の合図とします。この日の武蔵小山は師走の慌ただしい空気に満たされていたけど、こちらのお店は昼の15時くらいから開いているから、混雑を避けて自分のペースで酒を楽しめるのがいいんです。