最高の一杯を小一時間で作る

あらら、また緊急事態宣言です。今回は自宅編ということで、キッチンで立って飲もうと思います。たまには、こんな企画もいいんじゃないでしょうか。

私たち酒飲みは「酒が飲みたい」と思って、飲み屋へ足を運びます。それを繰り返していると、月末になるたびお財布がピーピーと悲しい鳴き声をたてるわけですが、それでもお給金が入ると、喜び勇んで酒場へと急ぎます。

金がないなら家で飲めばいいじゃない、という人もいるんだけど、安い肉を焼いてビールを飲むだけで感動的な体験になるバーベキューと同じで、外、つまり非日常で過ごす時間が楽しいわけです。

▲今しばしのガマンが必要です イメージ:PIXTA

居酒屋は日常のなかにある小さな非日常なんです。その証拠に、家でゴロゴロしているとビール一杯ですぐに眠くなるのに、お店で飲んでいる限りそうはならないでしょう。飲んでも飲んでもまだ飲み足りない。ああ、飲みに行きてえなあ。

というわけで、今回は家で、非日常を楽しみながら酒を楽しもうと思います。参考にしたのはこちらの一冊。

▲ 極上のおうちラーメン(小社刊)

お察しの通り、ラーメンを作りながら、酒を飲もうという算段です。実は私もこの本作りに関わらせていただいておりまして、ついでに本の宣伝もしてやろうという、いじましい考えが根っこにあることは否定いたしません。

▲スープの材料はこちら

材料をそろえました。豚バラ肉、鶏ひき肉、煮干し、カツオ節でダシをとる鶏・豚・魚介のトリプルスープ。詳しくは本を読んでいただくとして、ラーメンの基本は「スープ」「タレ」「油」の3つ。これに麺が入れば、私たちがよく知るラーメンになります。

今回はどこでも手に入る素材で作る、シンプルだけど最高にうまいしょうゆラーメンに挑戦します。このラーメンはなんと「1時間で完成」するんですね。というわけで、酒で喉をうるおしながらラーメン作りを楽しんで、最後にしめのラーメンをいただく、という壮大な計画のスタートであります。

▲スープと一緒にチャーシューも作ります

最初にスープを作りましょう。豚バラブロック、鶏ひき肉、かつおぶし、煮干し、昆布、ネギの青いところ、ショウガを入れたら30分ほど煮込みます。ちなみに、この豚バラ肉がトロトロのチャーシューに変身するのです。

▲まずはビールで乾杯!

グツグツと沸き立つ鍋を見ながら、まずはビールで乾杯。火を使っていると暑いじゃないですか。ラーメンを作るときはビール。それも発泡酒、あるいは海外の軽めのビールがよく合います。ビールだったら何本飲んでも大丈夫だと私は考えています。なぜなら、ほとんど水でできているからです。その結果、痛風になったなんて言わないよ、絶対。