南武線鹿島田駅２分。飲んべえが夜な夜な集う『夢中』の魅力

先代が残した名言は「お酒は人生の青春」

▲外で刺身を食べるのも久しぶり

刺身があったから、ホッキガイを頼みました。おそらく近くで仕入れているんでしょう、その日によってメニューは違うらしいけど、こういうなんてことない刺身をつまみに酒を飲むのがうまいし、楽しい。

「わさびは刺身につけるんだ」って自称食通は口を揃えますが、こういう店で出されたわさびは、しょうゆ皿にすべて投入して、しっかりといて、刺身にべったりとまとわせるのがうまい。

この刺身ひときれで酒が一杯飲めてしまうし、余ったツマだってわさびしょうゆをつけたら、それだけで立派なつまみにもなる。

▲跡を継いだばかりの２代目

私が店に入ったのは16時過ぎでしたが、日暮れとともに常連さんと思しき男性たちが、どんどん入ってきます。カウンター席に陣取ってしまった、申し訳ないな。

もしかするとこの場所は、どなたかの指定席だったりして。「そんなの気にしないでいいよ」と笑う店主は２代目。聞けば先代はこの春に引退され、その跡を継いだんだとか。

▲「お酒は人生の青春」―名言をいただきました

昔から店のカウンターに入っていたようで、常連とのかけあいも息があっていて、お客さんも店主も楽しそう。

店主が「なんでうちにきたの？」と聞いてくるから「なんだか気になって」と答えたら「もっといい店あるでしょう」と照れるんだけど、そういう謙虚なところが、どこまでもこの店の魅力なんだよなあと思うわけです。

きっと、昔から正直な商売をしてきたから、いつも腰が低くて、代替わりした今もこんなに人が集まるんでしょう。

▲酒場の一期一会が好きです

キャッシュオンなので、今日は2000円までと決めれば、飲み過ぎないからいいな。まあたいてい予算オーバーするんだけど。

常連さんたちは、気が向いたらしゃべる、それ以外は新聞やスマホを見たり自分の時間を過ごす。そして適度に切り上げていく。それはきっと明日もここに来るからに違いない。寂しがりやを寄せつける力をもった酒飲みの波止場なんです、きっとここは。

▲豆乳サワーもうまそうだった

気がついたら酒がだいぶ進んで足元が怪しくなってきたことだし、そろそろ帰るとしましょう。常連さんたちがみんな楽しそうに笑っていて、いい店だった。また来ますね。さて、次はどこの街へ行こうかしら。

『立ち飲み・マイ・ラブ♡ - 痛みに負けるな！-』は、次回３/12(金)更新予定です。お楽しみに!!