収入確認の画面のスクリーンショットで申告
翌2020年の確定申告では、新たな問題が発生しました。前回提出した海外からの入金通知、あれが銀行の都合で送られて来なかったのです。
この場合は、通帳のコピーを支払い調書を貼るところに一緒に付けるべきなのだろうか。横浜に停泊しているクルーズ船で新型コロナウイルス感染者が……と言われているなか、人の集まる税務署の相談コーナーで確認をしてみました。
税務署のある場所ではサービスが始まっていなかったものの、認知度が上がりつつあったウーバーイーツ。確定申告の相談でやってくる配達員も多いようで、相談コーナーのスタッフも去年のような「とりあえず」とか「一応」という表現を使わずに対応してくれました。
その回答に従い、配達員アプリで1週間の収入を確認できる画面のスクリーンショットを1年分撮影。そのデータをプリントアウトし、海外から送られてくるはずだった入金通知の書類の代わりに、確定申告書に貼り付けて申告終了となりました。
2021年の申告は、この原稿を書いている3月中旬時点では行っていませんが、1週間分の収入確認の画面のスクリーンショットはすでに印刷済。税務署のある場所もウーバーイーツの配達エリアとなり、確定申告をする配達員も増えたと思うので、申告はスムーズにいくでしょう。
レシートはちゃんと保管しておきましょう
ウーバーイーツ配達員としての収入を記載するようになってから、確定申告をやって感じたのが、レシートや明細書の大切さです。
長年フリーライターの仕事をしており、このようなものを保管しておくクセをつけていたため、レンタル自転車の代金や、配達員として働いている時間内にコンビニで購入した飲み物代を経費に入れることができました(レシートを捨ててしまったり、自販機で飲み物を購入すると、経費として認められない可能性もあります)。
また、確定申告会場の相談コーナーも、ものすごく役に立ちます。相談コーナーは毎年、長蛇の列で、自分の番になるまで数時間待ち、ということも当たり前。密を避けたい今の時代、できることなら相談するのは避けたいところですが、確定申告を自分でやった経験が少ない人の場合、ネットで確定申告のやり方を調べたり、経費の算出方法を調べるのは正直難しいです。
もしキチンとできたとしても、実は見落としがあって後日、税務署の人から指摘があって計算のやり直しをしなければならない、そんな面倒なことになってしまう可能性もあります。
相談コーナーで「一応、書き方を調べて、必要な書類を揃えてみたのですが、どんなものでしょう?」と確認してから確定申告書を提出したら、何か問題が起きて税務署から指摘されたとしても「相談コーナーで、こういう風に言われたので」と対処することができます。
今年はコロナの関係で、自宅から申告ができるe-tax(電子申告)や、郵送による申告が推奨されていますが、2020年からウーバーイーツの配達を始めたという人は、対策を万全にして一度は相談コーナーへ行くことをお勧めします(1~2回相談して、申告のやり方に慣れたら、以降はe-taxや郵送で問題ないと思います)。
面倒だからといって申告しなかったり、e-taxで適当な数字を入れて申告したら、税務署のチェックが入って、ある朝、目覚めたら税務署の人たちが来ていた……なんてことがあるかもしれないので(そんなドラマのようなことは多分ないと思いますが)確定申告は毎年しっかり行いましょう。