家飲みの“締め”といえば、あの大物!
さて、試合も中盤になりました。ピッチャーは梅タイプから、ノーマルのドライタイプチューハイにスイッチしています。球場のファンも息を、いや酒を飲んで戦況を見守るわけですが、ここで注目の8番バッターが登場します。彼が8番にいることは、酒飲みの恐怖でしかない。その名は「どんどん焼き」、彼のために組まれた打線といっても過言ではないのですから。
打席に立つと、球場から一際大きな歓声が上がります。見てください、この堂々とした佇まい。大酒の名門「痛飲学園」からドラフト1位でやってきた逸材なんですが、大打者の雰囲気を持っていますよね。
見ているだけで何かやってくれそうな気配と言いますか、彼がいればどんな酒でもやっつけてくれるに違いない。速球派のビールも相性はいいし、メジャーからきたテキーラだって、おととい来やがれってな感じです。
そして変化球だってお手の物。見てください。ああ、惚れ惚れするような柔軟な対応力。おかきのなかにピーナッツが入ってるんだもん。憎いな〜。速球にめっぽう強いけど、変化球でカウントを稼ごうとする相手も大好物って感じでしょうか。
甘い玉が入ってきた瞬間に、バックスクリーンに放り込む力を持っている。もはや死角なし。最強の8番バッターがいることで、私たち酒飲みは安心して最初から全力で行け(飲め)るんです。そんなわけで、私はもう酔っ払ってしまいました。さて、そろそろ試合を締めるとしましょう。出てこい、俺のクローザー。
本日のクライマックスは、やはりこの場面でしょう。本当はさ、先発が完投するのが一番いいんでしょうけど、彼が出てくると試合が盛り上がるから、やっぱり見たくなるんだ。ホッピーを片手にした私の興奮は最高潮。ちなみに彼の得意玉はフォーク。
酔っ払って手元不如意な私は、フォークが滑り落ちるので箸にしました。速球をふたつ見せ球にして、最後はストンと落ちるフォークで締め。わずか3口で仕留めたところでゲームセット。いやぁいい試合だった。適度に酔ったし、そして楽しかった。
こんな素晴らしい試合もたまにはあるけど、やっぱり外で飲みたいなあと思う痛風ライターなのでした。次は街に出ますね。それではまた。