「これ以上はない」というところまで突きつめたい
――いまの活躍を家族の方はどのように言っているんですか。
戸嵜:僕がケガをして歩けなくなったとき、両親は「また歩けるようになってくれたら、それで充分だ」って言っていたんですけども、今は毎試合、動画などで僕のプレーをチェックして「あそこはダメ」とか「こうしたほうがいい」とか言うようになってきました。「言っていることが全然違う!」って思うんですけども(笑)。
――「あのときは歩けるだけでいい」って言ったのに、と(笑)。
戸嵜:両親はどちらも若いころバレーボールをやっていたので、口出ししたいところがあるのもわかるんですけどね。まあ、それだけちゃんと僕の試合を見てくれているということなんでしょう。それでも時々はケンカになりますね。「僕はこういう意図でやっているんだ」って。
――今後については、どのようなキャリアを描いていますか?
戸嵜:スキルのアップを突きつめて「これ以上は学ぶことはないだろう」っていうところまでいって、やり切ってからやめられるようにしたいんです。そうすれば、指導者とまではいかないでしょうけど、子どもに教えたり、初心者の方に教えたりと、バレーボールの普及のためにセカンドキャリアを考えることもできるので。
あとはビジネスを学んで、自分で軸を作りながらアスリートをサポートしたい、という気持ちも芽生えています。だから今は、とにかくひとつのことを突きつめてやりたいんです。その先を見たいなっていう思いがありますね。
――まだまだ学ぶべきことがいっぱいあるってことですね。
戸嵜:まだまだありますよ。上を見れば限りなくありますから。それは時代とともに変化していくとは思うんですけど、そのレベルを身近に感じられるようにはなりたいですね。
――V.LEAGUEもコロナ禍で観客の数が制限されていたり、声を出して応援できない状況でした。選手側としては、どう感じていたのですか?
戸嵜:寂しさというのはあるんですけれど、熱意というのは伝わってきているんですよね。僕たちはホームゲームでの勝率がまあまあ高いんです。やっぱり観客の力というのは大きいと思いますね。
――昨シーズンは全試合に出場していますね。来シーズンについては、どんな目標を掲げていますか。
戸嵜:うちのチームは負けると、それが続くチームなので、やはりメンタル面の強化が必要だと思います。試合で勝って感動してもらえればベストなんですけど、まずは見に来てくれた人たちを絶対に楽しませる、夢を与えるということについてはブレないようにしたいです。その思いを見てもらいたい。個人としてもチームとしても、1勝でも多く勝てることを目標としているんで、応援をお願いします。
――ありがとうございました。
後編では、昨シーズンより所属するVC長野トライデンツへの想い。応援してくださるファン・サポーターへの感謝を語ってくださいました。また、ケガをしていた際にキツく当たってしまった家族への感謝の言葉など、熱い気持ちもお聞きできました。NewsCrunch編集部では、今後も戸嵜嵩大選手を追いかけていきたいと思います! 来シーズンの戸嵜選手から目が離せません!!
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