8月8日(日)、渋谷・duo MUSIC EXCHANGEで開催される単独ライブ『LIVE∞(Infinity)』。そこでアメフラっシは、どんなパフォーマンスを見せてくれるのか? 今回はその展望も兼ねて、6月18日(金)に同所で開催された『きんよるライブ』と浪江女子発組合の「出張公演」を振り返っていこう。

さらには『LIVE∞(Infinity)』の予習ということで『きんよるライブ』の写真を多めにお届けしていく。今後もメンバーたちの進化から目が離せない!

アメフラっシは壮大な実験を軽々とクリアしてみせた!

8月8日(日)、渋谷・duo MUSIC EXCHANGEでアメフラっシの単独ライブ『LIVE∞(Infinity)』が開催される。この連載では、10週にわたり撮りおろしのセルフプロデュース企画をお届けしてきたが、アメフラっシは6月18日(金)に同所で開催された久々の単独ライブ『きんよるライブ』を皮切りに、週末は毎週のようにフェスやアイドルイベントに出演するなど、ステージでのパフォーマンスに注力してきた。この動きは8月以降も継続されていくようで、すでに多くのスケジュールが発表されている。

ある意味、3月のZepp Hanedaをひとつの区切りとして、次なるフェーズへと踏み出した感もある4人。コロナ禍で先々のスケジュールが組みにくい状況で、Zeppのステージから今後の展望を発表することはできなかったが、ようやくその歩みがしっかりと刻まれはじめたようだ。

じつは6月の『きんよるライブ』から、セットリストにちょっとした変化が起きている。

昨年の夏以降、単独ライブではひとつのテーマを決めて、そこに楽曲を寄せていく、という作り方がされてきた。最近の新曲はカッコいいもの、クールなものが多かったこともあり、たとえば「クールさを前面に押し出したい」となったら、徹底的にその方向性で作りこんでいく。結果としてクオリティの高いステージが実現し、それを積み重ねていくことで「アメフラっシのライブはすごい!」という評価も定着していった。

6月のライブでも、新曲『Sensitive』(これまたクール!)が初披露されたが、その流れでカッコいい楽曲群でセットリストを埋め尽くすのではなく、あえてクールとは真逆にある、ゆづはなのユニット曲『アダムスキーじいさん〜ハムとみかん〜』や、ひたすら明るく元気な『バカップルになりたい!』が本編に配された。

これは、ひとつの「実験」だった。全編を通して「カッコいい」で構成されたセットリストのなかに、あえて明るい曲や元気な曲を配置してみる。今まではアンコールなどでガラッと展開を変えるときに歌ってはきたが、カッコいい流れから、こっちの路線を何曲かやって、ふたたびカッコいい楽曲群へと戻っていく、という試みはがっつりとしたライブではあまりやってこなかった。

ただ、これが当たり前のようにできるようにならないと、ライブのバリエーションは広がっていかない。そして、メンバーはこの「実験」を軽々とクリアしてみせた。「自分たちの持ち歌なのだから、歌いこなせて当たり前じゃないか」と言われてしまうかもしれない。そもそもアメフラっシはデビュー時から「変幻自在」をキャッチフレーズにしてきたのだから、なおさらなのだが、ひとつのライブのなかではなく、ひとつのブロックでこのふり幅をMAXで表現するのは、ちょっとしたチャレンジであった。