知識がない人でもラーメン好きであれば立派なラヲタ

――たしかに、この2つは目を引きますね。そもそも伊藤さんの好みのラーメンって何系なんですか?

伊藤 えー、難しいですね!(笑) ずっと細麺が好きだと思ってたんですけど、この前太麺でおいしいなって思うものもあったし……迷うなあ(笑)。

▲取材場所近くのラーメン店も教えてもらいました

――(笑)。この地域はこの人に聞けば間違いない、みたいな話もされてましたけど、好きな地域もあるんですか?

伊藤 あー、ありますね! 喜多方も好きだし、福島の白河にある「とら食堂」っていう名店の分店が松戸にあるんですけど、そこの出身の方が町田でやってる「一番いちばん」っていうお店も、手打ちでおいしいですね。ここの近く(恵比寿)で言うと「手打 親鶏中華そば 綾川」も手打ちですごくおいしいです、今だと冷やしもあるし! 自家製のコーレーグースっていう辛い調味料もあっていいんですよ。

――好きな味はあるんですか? あ、でもさっき一度で2杯食べられることもあるっておっしゃってましたもんね(笑)。

伊藤 そうですね(笑)。でも、いわゆる中華そば的なものを選ぶことが多いかもしれないです。あ、今思い出したんですけど、王子神谷にある「中華そば屋 伊藤」もおいしいです、同じ名字っていう贔屓目もあるかもしれませんが(笑)、超名店。秋田の煮干し系の名店の弟さんがやってらっしゃるお店なんですけど。

――そんなパーソナルな情報まで!(笑)

伊藤 いつも、どなたがやってるのかな、ってとこから始まるんですよ、私のラーメンは(笑)。ラーメン好きになったきっかけの「麺屋武蔵 青山」を食べてたときは、ただただ「おいしい」って思ってて、それも良いんですけど。知っていくのも私にとっては魅力で、例えば「96年組」っていうラーメンの当たり年があって。

――あははははは! そんなアイドルみたいな括りがあるんですか?

伊藤 そうなんです(笑)。さっき言った「麺屋武蔵」、中野にある「青葉」、横浜にある「くじら軒」の3店舗を指すんですけど、そういうのもあとから知ったら面白くて。

――普通に「96年組」っていうから笑いました(笑)。

伊藤 知らない人からしたらそうですよね(笑)。共演者の方で「ラーメン好き」って人がいると「何が好きですか?」って話すんですけど、だいたい引かれちゃいますね(笑)。「あー、96年組が好きなんだ」「ん?」みたいな(笑)。加水率の話をしちゃったりとか(笑)。

――たしかに、加水率の話をする人はなかなかいないですよね(笑)。もっと多くの人に伊藤さんのラーメン好きが広まれば良いですね。

伊藤 そうですね。でも、評論家みたいな立ち位置を目指しているわけではなくて。知識も足りてないですし、おそれ多いです。「ラヲタ(ラーメンオタク)のくせに、こんなことも知らないのか」みたいなのはあまり好きではなくて。極端なことを言えば、家の目の前のラーメン店さんのラーメンだけを1年中食べている人がいたとしたら、その人も立派なラオタだと思うんですね。だから、ただ「ラーメンが好き」だし、一人でも好きな人を増やしたいな、って思ってます。

▲ラーメン店に対する熱い想いに取材陣も感動

――素晴らしいですね!

伊藤 コロナ禍なんでなかなか誘いづらいんですけど、誘えるようになったら一緒に行こうって約束してる女の子とかたくさんいますね。そこから、1人でも食べに行けるくらい好きになってくれたら良いなって思ってます。

普段は隠してるけどスイッチが入ると開放的に・・・

――今、コロナ禍の話になりましたが、仕事への向き合いかた、心境の変化などはありましたか?

伊藤 自由度が増したかな、と思いますね。

▲取材のためにたくさんのラーメン店をリサーチしてきてくれました

――え、逆に不自由になった、って思う人が多そうな気がしますが。

伊藤 もちろん、そういう側面もあるんですけど、周りの方々も自由に動けないなかで「自分はこういうことができます」ってSNSで発信するようになって、私も「あ、この方、こんなことやってるんだ」って気付けるようになって「じゃあ一緒にやってみよう」ってことが増えましたね。

――なるほど、直近の活動で言うと、デジタル写真集『VIVID GIRL 伊藤えみ』がリリースされてます。

伊藤 雑誌の表紙をやらせていただく機会があったんですけど、直近で何か撮ったものを載せます、と言われたときに「撮ってないな」って気づいて(笑)。過去の写真ばかり出してたら過去にすがっている人、みたいに自分で思っちゃうのが嫌だなというのもあったし、その時ちょうど髪が短かったのもあって、この短さで撮ったことなかったから「今の私を見てもらおう」と思って、撮っていただきました。

――この取材の写真撮影のときも「やはりプロだな」と感じたんですけど、撮られるときにポリシーなどはあったりするんですか?

伊藤 いえいえ! そんな偉そうなことは言えないですけど……ただ、水着撮影の場合は品を損なわないように、とは心がけてますね。普段の私とのギャップを喜んでもらってると感じているので、普段の私は隠すし、自撮りとかするよりもラーメンの写真撮ることが多いんですが(笑)、撮影などで一旦スイッチが入ると、自分のなかで品を損なわない程度に開放的になっていると思います。

――その品みたいなものは写真から伝わってきますね。このデジタル写真集は実際に紙でも発売されるんですよね。

伊藤 はい、ペーパーバックでも発売されますね。きちんと製本されて届くので、紙派の方はそちらもチェックしていただきたいです。

――今後、決まっている仕事や挑戦したいことなどあればお聞かせください。

伊藤 去年からボートレース平和島のイメージキャラクター「大森とあ」の声をやらせてもらったりして、声のお仕事も楽しくてやりがいがあるので、どんどんやっていきたいなと思ってます。あと私がプリザーブドフラワーや、アーティフィシャルフラワーのアレンジメントをやっていて、期間限定なんですが、渋谷マルイの『マイラーメン グラスヌードルショップ』の店内装飾なども担当させてもらってます。好きなことを続けていければ良いし、それが仕事につながるともっと良いな、って思ってますね。

▲トップ画像で持っているお花は伊藤さんの手作り!

プロフィール
 
伊藤 えみ
オフィシャルブログ:https://ameblo.jp/ito-emi/
Twitter:@itoemi1019
Instagram:@itoemi1019