はじめまして、SuiseiNoboAz(スイセイノボアズ)というバンドで、ギターとピアノを演奏している高野メルドーと申します。
「アプリゲット」というスマホゲームアプリ専門の情報サイトで、毎日のようにゲームを紹介してもいます。
2021年9月30日、日本の偉大な作曲家がこの世から旅立ちました。
その人の名は、すぎやまこういち。
多くの歌手にカバーされた「亜麻色の髪の乙女」。ザ・タイガース「花の首飾り」、ザ・ピーナッツ「恋のフーガ」、ガロ「学生街の喫茶店」……。
数々の昭和歌謡のヒット曲を生み出したのち、『ドラゴンクエスト』シリーズなどのゲーム音楽を手掛け、日本では聴いたことがない人はいないほどの楽曲の数々を生み出しました。
ゲームライター兼、ゲーム音楽に強く影響を受けた演奏家として、すぎやまこういち氏の名曲たちを、厳選して紹介させていただきたいと思います。
ドラクエのメインテーマは5分で思いついた!?
『ドラゴンクエスト』より「序曲」
〇『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』オープニング映像
『ドラゴンクエスト』シリーズの、主にタイトル画面で流れるオープニングにしてメインテーマ。
日本で一番有名なゲーム音楽と呼んでもいいかもしれません。
勇壮なファンファーレから、あの有名なメロディにつながる高揚感。冒険がはじまる! という気持ちを、これでもかと後押ししてくれますね。
東京オリンピック2020の開会式、選手入場に使われたことも記憶に新しいかと思います。
個人的には、オリンピックの開催や政府の対応については懐疑的な点も多かったのですが、長年愛してきたゲーム音楽が世界に向けて放送されたことに、複雑な思いを抱えながらも、湧き上がる高揚感が否定できず、オタクとして日陰を歩くように生きてきた自分が祝福されたような気持ちになりました。
某動画サイトでは、愛着と敬意を表する意味をこめて「国歌」とすら呼ばれているとか。
ところで、この「序曲」は、なんと5分で閃いたという逸話があります。
パブロ・ピカソの(絵を描くのにかかった時間は)「1分プラス80年」という言葉に感銘を受け「54年と5分でできた曲」という発言をしたというエピソードが残っています。
「曲をつくるのは5分+それまでの人生」
それまでの54年があって、初めて5分で「序曲」を生み出すことができた。
なんとも洒脱なセリフですね。