これからの時代に“求められる”人材とは?

 2020年の改革の背景にある時代の変化から考えていきましょう。時代について語るとき、“その時代を牽引している企業”が求める人材像を知れば、その時代のグローバルスタンダードを知ることができます。

そこで、1つの指標として、世界中の企業の「時価総額」のランキングを見てみましょう。上位は、いったいどのような企業が占めているのでしょうか? 上位の企業の業種を見れば、時代が求めている人材のイメージが浮き彫りになってくるはずです。

2020年11月の「世界時価総額ランキング」がありますが、日本企業は残念ながらベスト10にランクインしていません。ではいったい、どのあたりの順位から日本企業が登場するのかというと、49位。トヨタ自動車(1862億4000万ドル)がランクインしています。

▲『子どもの「読解力」がすぐ伸びる魔法の声かけ』より

これらの「世界時価総額トップ10企業」には、3つのキーワードが認められます。「デジタル」「ネット」「テクノロジー」。おそらく、今後もこの割合はさらに増えていくはずです。現代社会では、これら3つのキーワードを外しての経済活動(ビジネスや商売)は成立しなくなることでしょう。全産業、全職種において、多かれ少なかれそうなるはずです。

もちろん、世の中全体が一気に変わることは難しいでしょうが、早めに舵を切る企業や人ほど、メリットが大きいのは、火を見るより明らかです。“昔ながらのやり方だから”などという理由で、前例踏襲ばかりしていると、時代はどんどん先へと進み、取り残されることになります。時代とは変化し続けるものです。

その証拠に、1989年(平成元年)時は、上位30社のうち、21社が日本企業で、金融関係・石油関係の会社が上位を占めていました。当時は、そのような企業群が求める人材が、グローバルスタンダードであったわけです。しかし、時代は変わったのです。これからの子どもたちは、これからの時代で生きていくことになるのです。