日本全国の「道の駅」にスタンプが置いてあるのはご存知でしょうか? 2017年にスタンプラリーで全国制覇をして、認定証も受けている浅井佑一氏によると、道の駅でゲットできるスタンプは、コレクター心をくすぐるデザインで、お得な情報も載っているスタンプラリー帳も各エリアごとに用意されているようです。

※本記事は、浅井佑一:著『何も決めない、気の向くままにクルマでふらりと道の駅』(雷鳥社:刊)より一部を抜粋編集したものです。

道の駅ごとに異なるデザインでコレクション欲が高まる!

ボクが道の駅巡りをしながら集めていたものは、スタンプです。道の駅にはかならずスタンプが置いてあり、道の駅ごとにそのデザインが異なります。

例えば、北海道の道の駅スタンプラリー帳をパラパラめくってみると……。道の駅・横綱の里ふくしまは、昭和の名力士・千代の富士の出身地ということで、千代の富士がデザインされたスタンプでした。

道の駅・しりうちは北島三郎さんの出身地なので、北島三郎さんをデザインしたものです。人物だけでなく、景勝地がデザインされていたり、ご当地キャラクターがスタンプになっている道の駅もあります。

▲道の駅ごとに異なるデザインでコレクション欲が高まる! イメージ:decoplus / PIXTA

旅から帰ってきたあとで、スタンプ帳を見返すのは楽しいものです。その土地の個性がひと目でわかります。

ちなみにスタンプマニアの方は、スタンプをキレイに押すために、さまざまなグッズを持ち歩くそうです。

ハブラシは、スタンプの印影をくっきりと写すため、スタンプの表面を掃除するために使います。細かいデザインなどの場合、すき間に汚れが詰まっているので、それを取り除きます。

そして試し押しをしてから、本番の押印をするという念の入れようです。スタンプを押すためのインクが乾いている所がけっこう多くあります。そんなスタンプ台で押すと、印影がかすれたり、薄くてよく見えないことも。スタンプを押したあと、スタンプ台のフタを閉めない人が多いからです。

そんなときのために、スタンプ台を持って歩く人もいると聞きました。スタンプ台は黒、緑、赤、青など道の駅によって色が異なります。それらを全部持って歩くというのですから、さすがスタンプマニアですね。

▲マニアはスタンプ台まで持参するという イメージ:Ystudio / PIXTA

ロゴマークが入った道の駅のレジ袋を集める人もいる

道の駅巡りをしている最中に、そういったスタンプマニアであろう人たちに遭遇しましたが、1人で何冊もスタンプラリー帳を持っている人(家族分?)や、持参した紙に何度も試し押しをしてから、スタンプラリー帳に押印する人もいました。売店を一回
りして戻ってきたら、同じ人がまだスタンプを押している、なんていうことも。

スタンプラリー帳は、各エリアごと(北海道、東北、関東、北陸、中部、近畿、中国、四国、九州・沖縄)に用意されています。

北海道のスタンプラリー帳は、北海道の道の駅で購入できます。ただし、年度末などになると売り切れになって買えないこともあるので注意してください。またスタンプラリー帳には、道の駅のお得な割引情報が載っています。ソフトクリーム円引きや、ゆで卵サービスなどがあるので、400円前後するスタンプラリー帳ですが、そんな割引をうまく使うことで簡単に元が取れます。

また、スタンプ帳のスタンプをすべて押すと記念品がもらえます。北海道のスタンプをすべて押した場合、最後にスタンプを押した道の駅で、すべてのスタンプが押印されているか、スタッフの人に確認してもらい、サインをもらいます。そのサインのある応募用紙を、北海道の道の駅連絡会へ送付することで、のちほど修了書とともにステッカーが送られてきます。

ちなみに、全9エリアの認定証をコピーして、全国道の駅連絡会へ送付すると、全国制覇の認定証がもらえます。この全国認定証の制度は、2017年から始まったものですが、ボクはその初年度に全国認定を受けたうちの1人です。

さて、スタンプのほかにも道の駅でコレクションするものはいろいろあります。道の駅マニアのあいだでメジャーなものといえば、道の駅きっぷでしょう。こちらはスタンプとは違って、すべての道の駅にあるわけではないのですが、多くの道の駅で販売しています。

表面には道の駅の名前が入り、裏面には、その道の駅周辺の見どころなどが印刷されています。現在は鉄道のキップを目にすることは少なくなりましたが、昔の硬券のようにしっかりした作りのきっぷを購入することができます。

このきっぷには通しナンバーがあります。この番号が11111などぞろ目だと、通常は黒色の道の駅マークが、青や銀、金色などカラーになっていて、コレクターのマニア心をくすぐります。道の駅の案内所などで販売しています。

ロゴマークが入った道の駅のレジ袋を集める人もいるそうです。私が日本一周をしたときは、まだレジ袋は無料でお金がかかりませんでしたが、今は有料のところも増えてきています。ほかに、ピンバッジ、缶バッジ、ケータイストラップなども販売しています。

やはり初心者であれば、お金がかからないスタンプ集めがおすすめですね。道の駅に行った記念に、大学ノートなどを持参してスタンプを集めるのもいいと思います。