南アフリカ唯一の日本人女性サファリガイド・太田ゆかさん。人と自然をつなぐことを一番の役割として、世界中から野生動物を見たい、自然を体験したいという人に、環境保護についても学んでもらうために、リンポポ州にあるクルーガー国立公園を仕事場としている。今回はコロナ禍で取り組みはじめた「バーチャルサファリ」や、アフリカでの生活、日本とのギャップなどについて聞かせてもらった。
リアルタイムでサバンナを疑似疾走!
―― コロナ禍で始めた「バーチャルサファリ」について教えてください。
太田 コロナ禍で数カ月もロックダウンをしたので、アフリカに来る観光客も激減しましたが、野生動物を見たいという声は多かったんです。そこで、
- 野生動物が大好きで、野生動物保護や環境保全に興味がある。
- いきなり本物のサバンナは怖いけど、一度は見てみたい。
- 今は時間とお金に余裕がないけど、リアルなサバンナを見てみたい。
という方向けに、YouTube、Zoomで始めったオンラインサファリとなります。
太田 私が担当するクルーガー国立公園には、140種を超える哺乳類、500種類を超える鳥類がいます。ゾウ・キリン・シマウマ・インパラといった草食動物や、運がいいときはハイエナ・ライオン・ヒョウなどの肉食獣に遭遇できる可能性もあります。いつどこで、どんな動物に出会えるかわからないドキドキ感は、とてもエキサイティングですよ!
―― リアルタイムというのも魅力的ですね。
太田 サバンナをドライブしながら、約2時間のバーチャル生中継です。YouTubeの場合、いただいたコメントにもリアルタイムで答えたりしながら、サバンナの魅力を臨場感たっぷりにお届けしています。2022年の4月はアメリカに向けたものが多かったのですが、5月からは日本人に向けたガイドをスタートする予定です。
―― 自宅で過ごす時間が世界中で増えているコロナ禍、とても魅力的な取り組みですね。情報はどこで発信しているんですか?
太田 これまでは学校の生徒や病院に入院されている方、老人ホームといった団体さんに向けてやることが多かったんですが、一般の人も応募できるバーチャルサファリを考えていて、案内はインスタグラムか、私のホームページで公開していこうと思っています。