新感覚! 喫茶店で飲む日本酒のお味は?
注文したのはドライカレー。ランチメニューでも人気のこちらを、酒のつまみにしたらいいんじゃないかと思ったんですね。というのも、現在18時過ぎで、公演が終わるのがおそらく21時。そのあとに食事をするとなると、夜遅くなってしまう。
ダイエットなんて野暮なことはしませんが、その時間だと食指が動かないボリュームのあるメニューも、この時間帯だったらおいしくいただけそうな気がしたんです。しかし、カレーの香りは食欲をそそります。思わず「ビールもう一杯」と叫ぶ私。全部カレーが悪いんです。
タバスコがあったのでね、こちらをドドドッと振りかけます。その瞬間、ドライカレーは食事からつまみに昇格しました。カレーの香りに、タバスコの軽い刺激臭が加わって、一気にヨダレがあふれ出します。ああ、この攻撃力はやばいですね。サッカーに例えるなら、JFLから一気にJ1級のチームへと変身を遂げました。すいません、わかりづらくて。そして、次のビールで3杯目。この時点でハットトリック達成です。
壁のメニューを眺めながら、ぼうっとしていると、町の喧騒が聞こえてきます。吉祥寺駅の周辺は車通りが多いんだけど、そのぶん、ガヤガヤとした人の声はあまり気にならない。店内には私と同じように、静かに食事をする男性たちの姿が。
やがて、数人の男女グループが入ってくるなり、酒を注文します。きっと常連さんなんでしょう。このとき、こちらのお店が喫茶店から居酒屋に切り替わったと、私は感じたんです。心なしか、店内も華やいできた。そうか、だったらもう一杯飲んじゃおうかな。公演開始まであと30分。
せっかくなので、力を入れているという都内の蔵元のお酒を注文します。あふれんばかりに注ぐ、という表現がありますが、だいたいこぼれませんよね。頭が下がる思いだ、という表現と一緒ですね。頭が下がる思い? おい、そこのお前、きちんと頭下げろよ。
いや、話が脱線した。こぼれんばかりに注いでくれるうら若き女性店員。サービスなのか、ちょっとこぼれそうになったのを私は見逃しませんでした。ああうれしいなあ。
ドライカレーのボリュームもすごかったし、なんとも気持ちのいい店なんです。私はお酒をくいくいと勢いよく煽ります。くいくい。すいすい。なぜかというと19時10分前だったから。そろそろお暇しましないとな。ごちそうさま。ああおいしかった。
さて駅に、いや違う、今日は公演に来たんだった。フラフラと歩く吉祥寺の街、夜風が気持ちいいなと思った5月の夜でした。それではまた。
『黄昏時に今日も一杯 気まぐれ喫茶メシ』は次回6/24(金)更新予定です。お楽しみに!!
■カヤシマ
住所:東京都武蔵野市吉祥寺本町1-10-9
営業時間:11:00~21:00(L.O.20:00)
電話:0422-21-6461
定休日:なし
※新型コロナウイルス感染拡大により、営業時間・定休日が記載と異なる場合があります。来店前にご確認ください。