どこまで書いていいかわからないから全部見せちゃった(笑)
――自分の人生とか、これまでやってきたこととかを振り返って、どんな気持ちになった?
大坂 私、すごい感情的な人間なのよ。だから、この本を作るためのインタビュー中とかに涙が出ちゃったり、腹が立ったりとかもあった。インタビューだから昔のことを思い出したりすることもあるわけで、写真見たり、昔のビデオを見たりとかするなかで、そのときに旦那にされたこととかも思い出すのよ(笑)。
私、こんなに若くて、こんなに一生懸命頑張ってたのに、なんでこんなひどいことを?って。こんな若い私に、よくこんなことをしたわね!って思っちゃって。この本を書き始めてから、色々なことを思い出したよ。
――これからは、また自分自身の人生を送れるわけじゃない? 今、何をしたい?
大坂 うーん、今はね、自分では何したいかな。こっちで不動産関係のビジネスを始めてるのね。うちの夫は(出身地の)ハイチ、ハイチで頭の中がいっぱいだから、ハイチによく行ってるし。あとは旅行かな。去年はアフリカ行って、ドバイ行って……ギリシャにも行きたいんだよね。あとイタリア? 行けるときに行かないと、いつ死ぬかわからないからね(笑)。
――この本、最後はハッピーエンドで、めでたしめでたしで終わるんじゃなくて、成功してからの不安も赤裸々に書いているでしょ。急にいろいろな人にアプローチされることへの違和感とか、娘に恋人ができたときの感情とか。
大坂 普通は書かないのかな?(笑)
――どうだろう。でも、その正直さゆえに心に迫るものがあったよ。
大坂 どこからどこまで書いていいっていうのがわからなくて。「自分の人生の本」ってなったときに、どこまでカーテンで隠すかっていう境目がわからないから。結局、全部見せちゃった(笑)。でも、隠すのは自分らしくないなと思って。
――子どもたちが巣立って、本で全てをさらけ出して、気持ち的に楽になった?
大坂 前は、朝起きて、自分の仕事して帰ってきて。夜は、なおみ関係のことや会社のことをしてて、本当に忙しくて寝る時間もなかったけど、今は子どものことはほとんど何もしなくていいし。そういう意味では自分の時間があるから、ようやく自分のための運動ができるようになったね。今はホットヨガをやってるときが幸せだよ。