同じストーリーなのに2回目のほうが面白かった

吉本新喜劇とNMB48の最強タッグで大きな話題を呼んだ新感覚ミュージカル『ぐれいてすと な 笑まん』が2022年5月29日、東京の明治座にて千秋楽を迎えました。明治座といえば来年、150周年を迎える日本を代表する伝統の劇場。そんな明治座で“歌って踊って笑って泣ける”ミュージカルが開催されるということで、ニュースクランチ取材班も観劇。今回はその詳細レポートをお届けします。

この日、幕が上がる前から、超満員の会場は異常といえる熱気に包まれていました。みんなが「待ちきれない!」という雰囲気ムンムンです。その理由を探るべく、開演前に今日が3回目の観劇だという男性にお話を聞きました。

「最初、5月15日の大阪公演を見ました。これまでもNMBは、なんばグランド花月の新喜劇公演にも出ていますよね。それもすごく面白かったんですが、今回はメンバーたちの本気度が違うなって思いました。歌とダンスは本職ですけど、セリフの言い回しにすごく感情がこもっていて、こちらも感情移入ができたし、なにより声が聞き取りやすかった。相当、稽古したんだと思います。一方で、新喜劇の皆さんはコントが本職ですけど、ダンスのパフォーマンスが素晴らしかった。川畑(泰史)さんとか島田珠代さんという大御所も真剣に踊っていて感動しました」

なるほど。吉本新喜劇とNMB48、ガチの融合な様子。そういえば、開催発表会見で、川畑座長は「今回はミュージカルということで一切ふわふわでけへんな、と。今回はNMBに初めて真剣な川畑を皆様に見ていただけると思います」と言ってたなー。これは期待が高まりますが、それにしても、この熱気はただごとではないですよね?

「大阪公演の千秋楽も見たんですけど、明らかにNMBのメンバーが成長していたんです。緊張が解けたのもあるでしょうけど、アドリブに余裕があるというか、あの新喜劇の面々とのやりとりに違和感が一切ない。リアルタイムの醍醐味を感じましたし、“毎日、いい舞台にするんだ!”っていう意気込みも感じましたね。同じストーリーなのに初回より2回目のほうが面白かった。だから今日も上京しちゃいました」

かくして評判が広がり、それに比例して熱を帯びたのだそう。この熱気の理由、よくわかりました。記者の期待も同じく高まるばかりです。