会場の7割を女性が埋め尽くした!

10月9日に東京で幕をあけたAMEFURASSHIの『FALL IN LOVE TOUR 2022』。東京を皮切りに大阪、名古屋をめぐるという、いわゆる東名阪ツアーを経て、11月6日(日)に横浜ベイホールで千秋楽を迎えることになっていたのだが、急きょ、10月30日に代官山UNITにて追加公演が開催された。

昼夜の2回公演のうち、昼の部は「女性無料」を大々的に掲げていた。これはなかなか興味深いと思って足を運んだのだが、開演15分前に会場前に到着すると、そこには男性ファンによる長蛇の列が。「あれっ? 会場を間違ってしまったのかな?」と一瞬焦ったが、皆さんAMEFURASSHIのTシャツを着用しているので、場所はココのはず。

これだけたくさん並んでいるということは、無料にしたものの、そんなに女性のお客さんが集まらなかったのだろうか……などと考えながら会場に入ると、いい意味で予想を裏切られた。

女性のお客さんがいっぱい、なのである!

この日は女性無料というだけでなく、女性のお客さんを優先的に前方エリアに案内し、余った後方のスペースに男性ファンが陣取る、というシステム。もちろん男性は有料。良席になることはない、とわかったうえで、あれだけたくさんの男性ファンが列をなしていたことにも驚きだが、それほどまでに今回のツアーは「1公演でも多く見ておく価値がある」というのが、ファンのジャッジメントなのだろう。

▲愛来

ざっくり言うと、この日の男女比は3:7。つまり会場の3分の2は女性ファンで、そのほとんどが前方に集まっている。MCで市川優月が「昔から女性エリアを設けるのが夢だった。でも、最初の頃はせっかく女性エリアを作ったのに、女性のお客さんが全然来てくれないことも多くて。それを思うと今日の光景は夢のようです」と感慨深げに語っていたが、女性アイドルが女性ファンを獲得するというのは、それほど難しいことなのである。

ここにきて、女性ファンが急増しているので、さらに間口を広げよう、と女性無料公演という施策をとったのだろうが、実際「はじめてAMEFURASSHIのライブに来た」という方もけっこう多かった。いわば「おためし」であるが、無料の試食どころか、いきなりフルコースを振舞ってしまうのが、AMEFURASSHIのサービス精神。アンコールを含めて、がっつり2時間の濃密なステージが展開された。

会場はそんなに広くない。記者は最後列(機材のうしろ)から見ていたのだが、そこからでもメンバーの顔を肉眼でハッキリと確認することができたので、前方席の近さといったらハンパではないだろう。よく見えるし、間違いなくメンバーからレスポンスももらえる。

この夏、ベルーナドームの大きなステージに立った4人のパフォーマンスを、こんなに至近距離で楽しめるのは、かなり贅沢である。

▲小島はな