実はジェンダー平等が進んでない海外の国々
日本では、ヨーロッパではジェンダーの平等が進んでいると言われることが多いのですが、実態は十分伝わっていないなあと感じています。
たとえば「平等」になるということは、甘えも許されなくなるということです。
日本では女性は「そんな大変なことはやらなくていいよ」と配慮されることがめずらしくありません。会社でもあまりキツイ業務には就けさせません。
ところがイギリスはじめヨーロッパ北部ではそのような配慮はあまりなく、働く人は成果が数字で評価されますので、女性であっても男性とほぼ同じかなり厳しい業務評価にさらされます。未達成であれば当然クビです。見た目がよくても可愛くても数字で成果が出ますのでごまかしが効きません。
妊娠したり、出産したりすると、どうしても仕事にギャップが生まれてしまいますし、与えられた成果を達成できなくなるので「未達」でクビや減給になります。
それは完全に「合法」なので、「出産や妊娠で差別したわけではない」という理由をつけることが可能です。仕事の場では、こうやって「差別」される女性も多いのです。「未達」が怖いので、子供を産まない女性もいるし、仕事自体をやめてしまう方も少なくありません。産休や育休も実は日本のほうが遥かに長かったりします。
ヨーロッパ北部の場合、制度はあってもそれ以前に業績評価が厳しいので、そう簡単には育児と仕事を両立できないのです。アメリカはもっと激しく、病欠もとれないのが実態です。解雇規制がはるかにゆるいし、ヨーロッパや日本のように国の介入が激しくなく、雇用契約は起業と労働者の間の「合意」で決まるからです。
そんなこともあって、実は日本の大企業や官公庁は海外より働きやすい面もあるのです。