もっとも思い入れのある写真は?

――今回の写真展には猪木さんのたくさんのパネルがあって、見入ってしまいました。猪木さんを撮り続けてきた原さんにとって、最も思い入れのある写真はどれですか?

 よく聞かれるんですけど、いつも「その日によって違う」って答えているんです。

――被写体として、アントニオ猪木は抜群の存在だったと思います。猪木さんのどこに最も惹かれたんでしょうか?

 目ですね。

――目ですか。目と言えば、ラッシャー木村戦の試合後の写真が印象深いです。今、まさに人を殺してきたような目。

 そうですね。ここにありますね。

 

――一線を越えた目というか、取り憑かれてしまいそうな目というか。こうした猪木さんの目から、原さんは何を感じていたのでしょうか?

 大きく言ったら「猪木」を感じます。もっと大きく言ったら「人生」を感じていたかもしれないです。

(取材:寺西 ジャジューカ)


【燃える闘魂追悼企画】アントニオ猪木写真展 原悦生「猪木という現象」
開催期間 :2022年12月26日(月)~ 2023年2月12日(日)
開催場所
書泉グランデB1階(神保町) 格闘技・プロレスコーナー
書泉ブックタワー4階(秋葉原) 格闘技・プロレスコーナー

内容:カメラマン・原悦生氏撮影、アントニオ猪木氏の写真を展示。アントニオ猪木関連商品を展開(販売)予定。
詳細は書泉ホームページをご覧ください。
https://www.shosen.co.jp/
プロフィール
原 悦生(はら・えっせい)
1955年、茨城県つくば市生まれ。早稲田大学卒。スポーツニッポンの写真記者を経て、1986年からフリーランスとして活動。16歳の時に初めてアントニオ猪木を撮影し、それから約50年、プロレスを撮り続けている。猪木と共にソ連、中国、キューバ、イラク、北朝鮮なども訪れた。AIPS国際スポーツ記者協会会員。