ひたすら描けば気づかないうちに上達している

――みにまるさんの描く女の子は、以前よりも目に表情があるように感じました。

みにまる ありがとうございます。目に注目されたのは初めてですね。

――視線の誘導の表現が違うように感じました。配信を見てる方もみにまるさんのイラストを見て、「自分もこんなかわいい女の子を描いてみたい」と思って参考にしてる方も多いのではないかと思います。

みにまる そうですね。クロッキーを1年続けたらどうなるか、とか、そういうわかりやすい感じがいいのではないかと思います。「自分も1年続けたらここまで描けるようになるかも」と捉えてくれる人もいるのかなと。

▲眼鏡越しのキラキラ瞳がとても可愛い!

――自らが実験体となって。

みにまる そうですね(笑)。

――「絵がうまくなりたい」と思ってる人に、まずはこれをやったほうがいいとすすめるなら?

みにまる 模写ですね。絵の練習って結局は長く続けるしかないと思うんです。楽しくないと長く続かないじゃないですか。そうなってくると、好きな漫画やアニメの絵を模写するっていうのは楽しいはずなので。お手本がちゃんとあるので描きやすいですし、自分が下手なところも一目瞭然でわかりますから。問題点もすぐにわかるので、そこから練習してつぶしていけますしね。

もちろん、基礎的な練習方法とかを伝えることもできるんですが、それはつまらないと思うので。総合的に言っても模写をするのが一番なのかなと思います。

――ひたすら模写をすると。みにまるさんもすごい量の絵を描いてますが、描いたら描いただけうまくなっている実感はありますか?

みにまる 自分の体験談でいうと、昔、自分が描いた絵を見て、“マジかよ、これ本当に自分が描いたのか”ってくらい下手に思える絵があるんですけど、その絵を描いたときは自信もって描いてたはずなんですよね。なのに、あとから見ると下手に見えるっていうのは、気づかないうちに上達しているということじゃないですか。なので、上達っていうのは気づかないうちにしてるものなのかなと思うんですよ。

――なるほど。動画で描き方とかを伝えるときに気をつけていらっしゃることってありますか?

みにまる 配信でもよく言ってるんですが、「再現性と言語化」というものに気をつけています。初心者の方が絵がうまい人に描き方を聞いたりとか、本で調べて読んだりしたときに、難しくて頭に入ってこなかったりとか、理解できないことってあると思うんです。

自分もそれがよくあって不満に感じることが多かったので、とにかく「わかりやすく」ということを心がけています。その「わかりやすく」っていうのがなんなのかというと、「言語化」が一番大事なのではないかと考えてます。感覚的なことであやふやにしてしまうのではなく、言葉で理解できるように説明したいと思ってます。

――みにまるさん自身が、自分を掘り下げまくってるってことですね。

みにまる そうかもしれないですね。

――自分が疑問に感じているところを見つけるところから始まると。

みにまる そうなんですよ。髪の毛にしても、顔にしても、“どうして、こういうふうに描いてるんだろう?”っていうところから考えたりしてます。で、それを初心者に説明するときに、もうひとつの「再現性」というのにこだわってます。“こうやって、こうすればできるよ”っていう道筋を明確に説明して、初心者でもその手順をなぞればできるようになる、少なくとも“できるかも”と思ってもらえるように心がけてます。

――すごい! まさに理想のコーチですね!

みにまる ありがとうございます。料理のレシピに通じるところがあるかもしれないですね。分量をしっかり量ったりとか、手順がしっかりしていたほうが、初心者の方は悩まずに作れますよね。

――アバターのユニコもとてもかわいいです。

みにまる ありがとうございます。

――ユニコを動かしたりするのも自分で?

みにまる はい。Live2Dをイチから勉強して全部作りました。このアバターにはこだわりがありまして、顔を横に向けたときに、お面みたいにならないように、立体感が出るようにアゴの形をだいぶ調整してます。

▲キラキラの目が可愛いユニコ

――へえ~!

みにまる これは有名どころのVTuberでもできてない人がいるので、かなりこだわって作りましたね。

――何度も言ってしまいますが、みにまるさんの描く女の子ってほんとうにかわいいですよね。

みにまる ありがとうございます。女の子しか描きたくないんですよ。