本業はオカリナの講師ながら、Twitterでキーウィのイラストを投稿している「オカリナ講師のジャスティン」。かわいらしいキーウィが、手軽でおいしそうな料理のレシピを紹介する漫画が人気となっている。
こだわりを英語にするとSticking(スティッキング)。創作におけるスティッキングな部分を、新進気鋭のイラストレーターに聞いていく「イラストレーターのMy Sticking」。今回はオカリナ講師のジャスティンさんに、漫画を描き始めたきっかけや、投稿するうえでのこだわり、そしてエジプトでの生活についてお聞きしました!
「ジャスティン」は後悔しています(笑)
――まず最初に、ジャスティンという名前が気になってまして……由来とか。
ジャスティン 20代の頃に仲良くしていたアメリカ好きの友人がいまして、その方が英語の名前を他の友人につけたりしていたので、「僕にも名前つけてくださいよ」って言ってつけてもらったのが、ジャスティンだったんです。その後も外国に移住するたびに、中国に行ったら中国語の名前、ウイグルに行ったらウイグル語の名前、と現地の方につけてもらってるので、実はたくさん名前があるんです。そのなかでも最初にもらった名前がジャスティンだったので、それを使って活動を始めました。
――そういった理由からジャスティンにされたんですね。
ジャスティン 実はこの名前にしたことを後悔していて(笑)。というのも、ジャスティンはポピュラーな名前なので、かぶりやすいんですよ。ジャスティンで活動している人が他にもたくさんいて埋もれちゃうんです。なので、僕は「オカリナ講師のジャスティン」を一連の名前として活動しています。
――なるほど(笑)。オカリナ講師のジャスティンとして、音楽やYouTubeで活動されていらっしゃいますが、音楽には小さい頃から親しまれていたんでしょうか?
ジャスティン 小学校の頃にブラスバンドに誘われて、そこで管楽器の楽しさに目覚めて、「コルネット」という小型のトランペットのような楽器を演奏してました。
――その後、オカリナを吹くようになった経緯は?
ジャスティン 小学校の楽器を借りて演奏していたので、コルネットがなくなっちゃったんです。それで、親が地元の楽器屋さんに連れてってくれて、そこでオカリナに出会いました。
――そこで出会ったんですね。その頃はオカリナと並行して絵を描いたりもしていたんでしょうか?
ジャスティン はい、子どもの頃から絵は描いてました。
――絵を仕事にしたいとは思っていたんですか?
ジャスティン いや、その頃は全然思ってなかったです。絵を描いたりストーリーを考えたりするのが楽しくて、自由帳に絵や自作の漫画を描いては、友達や先生に見せたりしてました。
――自作の漫画! それは読んだ漫画の真似をしてみたり?
ジャスティン まさにそうですね。
――どんな漫画に影響を受けてきたのでしょうか。
ジャスティン いがらしみきお先生の『ぼのぼの』(竹書房)や、玖保キリコ先生の『バケツでごはん』(小学館)など、平和なんだけどシュールさがある漫画がすごく好きで、よく読んでました。
――それは今の作風にも影響を与えてますか?
ジャスティン そうですね。自分の作風はその頃から変わってないと思います。その頃に漫画を見せた学校の先生からは「謎の緩急がある」と言われました。
――(笑)。その後、漫画はずっと描き続けていたんですか?
ジャスティン 学校を卒業したら見せる人がいなくなっちゃって……、しばらく描いてなかったです。
――その後、また描こうと思ったきっかけは?
ジャスティン 音楽の仕事でアルバムを作ったときに、アルバムのジャケットを自分で描いたんです。それから、YouTubeの動画で挿絵が必要なときに、“自分で描けばいいのでは?”と思って、よく描いてるうちに“絵を描くのも楽しいな”と思い始めたのがきっかけですね。
〇心に響くオカリナ名曲集【BGM】 作業用
――音楽やYouTubeの活動がきっかけになったんですね。
ジャスティン また絵を描くようになってすぐの頃、当時、友達同士のみでつながっていたインスタで、ひよこの絵を紙に描いて、それを現実にあるものと組み合わせて写真を撮ってアップしていたんです。それがとても好評だったので、“絵も仕事にしてみようかな?”と思ってツイッターを始めました。