絵を描くことを習慣化することが一番

――ちなみに、漫画1話やカラーイラストを描き上げるのに、どれくらい時間かかるんですか?

みにまる 20ページなら2~3週間あたりですかね。カラー1枚だと半日くらいですが、仕事で依頼をもらった場合は1週間くらいはかけたいなと思いますね。

――みにまるさんのカラーイラストが『いこくい!!』の頃からすごく好きで、彩色がとてもポップでかわいいですよね。

みにまる ありがとうございます。『いこくい!!』の表紙は自分でも気に入っています。

▲『いこくい‼』みにまる/ワニブックス

――透明感がありつつ女の子のキラキラ感もあって、見てるとワクワクしてきます。

みにまる ありがとうございます。そんなに褒めてもらって……。褒めてもらってアレなんですけど、『いこくい!!』が終わってからYouTubeを始めて、それでクロッキーの練習とかをしたので、今見ると顔のバランスとか、直したい部分がいっぱいあるんですよね(笑)。

――え!? そんなことないですよ! めちゃくちゃかわいいです。たしかにすごい量のクロッキーを描かれてますね。

みにまる そうですね。初心者の方にもよく言うんですが、クロッキーをずっと描いてると絵を描くことが日常になって、顔を洗うのと同じような感覚で絵を描くことができるようになるので、絵を描くことを習慣化するっていうのが一番かなと思います。絵を描くハードルがだいぶ下がって、面倒くさがらずに描けるようになるかなって思います。

▲みにまるさんが実際に描いた人物クロッキー

――それは大事ですね。ちなみにYouTubeはなぜ始めようと思ったんですか?

みにまる YouTubeはですね、コロナ禍で暇だったからというと語弊がありますが(笑)、その時期に始めたんです。それまでは同人誌即売会に出てたので、中止になってしまってやることがなくなってしまったんです。

そんなときに、インターネットという活動の場が魅力的に見えたというのがあります。その時期にPixivのFanBoxとか、kindleの自費出版など、クリエイターが出版社に頼らなくてもマネタイズできるシステムが活発になってきていたので、YouTubeもその一環で、自分のブランドの宣伝効果が期待できるんじゃないかと思って、自分の漫画を発表する場として始めました。

――それが絵を描く練習の配信したり、絵の描き方のテクニックを教えたりするようになっていったのはなぜなんでしょうか?

みにまる 最初は漫画を動画にまとめて発表してたんですけど、動画の編集に時間もかかるし、何本も作れないので、動画の本数が少ない寂しいチャンネルになっちゃってたんです。そんなときにいろんな人の配信を見て、“YouTubeと言えば配信だな”と思って、配信をしてみようと考えたのですが、では何を配信しようかと……。

それで思いついたのが、絵の練習してるところを配信することだったんです。“もしかしたら見てくれる人いるかもしれないな”と思ったんですよね。それに加えて、自分としても“人間をもっとうまく描きたいな”という欲があったので、その2つが合わさって、クロッキーの配信をしてみようと思ったのがキッカケですね。

――今やすごい数の登録者数を抱えるチャンネルになりましたね。

〇【超初心者向け】誰でも必ず上手くなる。90秒ドローイングのススメ【練習方法

みにまる そうですね。最初の頃は配信しても2~3人とかしか見てなかったんですけど、やっていくうちに見てくれる人が増えていきました。それから、チャットで話しかけてくれる人も増えてきて、“やってよかったな”って。

――「絵をうまく描きたい」って思っている人がたくさんいて、需要があったんですね。

みにまる そうなんですよ。配信中には初心者の方がいっぱい来てくれるので、絵の練習を一緒にしたい人がたくさんいるんだと思いました。