佐野市に移住してくれる人が増えるとうれしい

続いて、いよいよ内間さん……ではなく、現場にいた佐野市役所にお勤めの西沢治さんにお話を聞く。

ーー『麺屋 大円』の店主・辰己さんは、佐野市のプロジェクト「佐野らーめん予備校」出身。そして、それは市役所の方々が立ち上げたとお聞きしました。もう少し具体的にプロジェクトの内容を教えてください。

西沢 私は市役所で移住や定住を担当しているのですが、子育て環境が充実している、土地が安いなど住みやすいポイントはあっても、なかなか佐野に移住までしてくださる人を集めるのは難しくて……。やっぱり仕事がないと生きていけないですから。

どうしたものかと考えていたとき、佐野市のご当地グルメ・佐野らーめんのお店を見ると、どのお店もかなり行列ができていていたんです。

そこで思いついたのが「佐野らーめん店をやりたい人をサポートできたら、移住につながるんじゃないかな」ということでした。そうした考えから「佐野らーめん予備校」という、佐野にらーめん店を構える支援をするプロジェクトが始まりました。

ーーなるほど。ラーメン屋さんという仕事があれば、移住してくれる人も増えると。

西沢 あとは、いま市内にある佐野らーめん店も、後継者がいないことが問題になってきているんです。

ーーどこも厳しいって言いますよね。2代目問題。

西沢 佐野市にある名店の味がなくなったら寂しいですから。そういった後継者に困っている佐野らーめん店を継いでくれる人が増えたらうれしいです。事業承継まではまだできてないんですけど、そういった方々をサポートして、さらに移住してくださる人がいるといいなと。

ーー今回の内間さんのイベントで、佐野らーめんに興味を持つ方もいらっしゃるかもしれませんね!

西沢 はい。こういった企画を考えてくれた辰己さんはもちろん、内間さんにも本当に感謝しています。

ご興味を持ってくださった方は、ぜひ「佐野らーめん予備校」のHPをみてください。

▲お店の前でポーズをとってくれた辰己幸治さん(写真右)と西沢治さん(写真左)