人生の扉は自分で切り開く系と、ふとしたキッカケで開く系?
私の近所には、地元の女の子たちからめちゃくちゃ可愛がられていたアイドル的な存在の男の子・A君がいました。
もちろんシンプルにモテていたけれど、みんなのアイドルだから、もし好きになっても告白はしない、ましてや彼氏・彼女の関係になるようなことも絶対にしない。つまりA君を独占することは禁止で、とにかくみんなで大切に扱う、という暗黙の了解がありました。でた、私たちの謎ルール(笑)
でも、そういう存在の男の子や女の子って、学校の中に必ずいませんでしたか?
だから、一緒に遊ぶときも数人で集まって、女友達と同じように接するような感じだったんです。
そんなある日。学校から家に帰ると、いつものようにゆきよが私の部屋へ。ダラダラと適当に遊ぶ、お決まりのルーティーンです。
しばらくして、ゆきよが荷物を取りに行くために一旦帰宅することに。でも、なぜかなかなか戻ってこないので、様子を見にゆきよの家に向かいました。
到着したのは、同じマンションの別の階にあるゆきよの家。玄関には鍵が掛かっていて入ることができなかったけど、ゆきよの部屋はマンションの通路沿いにあって、日頃から鍵が掛かっていないことが多かった。そのことを知っていた私は、ちょっと驚かせてやろうという気持ちで、通路からゆきよの部屋の窓をバーン! と開けたんです。
しかし! 私の目に飛び込んできたのは、全身を縛られ、口にガムテープを貼られ、身ぐるみを剥がされて素っ裸の状態でベッドに横たわる、みんなのアイドルのA君の姿……。
えっ、えっ、どういうこと!?
その状況を受け入れられない私は、一度開けた窓をそっと閉め直し、その場で大きく深呼吸……。
てか、マジでどういうこと!?
ひょっとして、何かの事件に巻き込まれてる!?
急に怖くなった私は、再び窓を開けてとりあえず土足のままゆきよの部屋へ侵入!
身動きがとれない彼を解放することに必死でした。
BABI「大丈夫!?」
A君 「う、う、う……」
BABI「どうしたの! 一体、何があったの!?」
A君 「う、う、う……」
BABI 「誰にやられたの!?」
A君「ゆ、ゆきよ……」
BABI「…………」
あいつめ!
どうやら、ゆきよはA君に対する気持ちが爆発しちゃって抑えきれなかったみたい。でも、みんなのアイドルでもある彼に手を出すことを禁止されていたことも重々承知していたので、だったら真っ裸にしてガン見してやろうと思ったそうです。
うんうん、理解できるよ、その気持ち…。
いや、てか、わかるかい!!
後日、ゆきよは女友達から大バッシング。みんなで一緒にA君を大切にしてきたのに、何てことしてくれたの! って感じで。そりゃ、そうなるよね。
しかし、その一件をきっかけに新しい扉を開けてしまったのは、なんとその彼のほうだったのです。今では人気セクシー男優として大活躍しています(笑)。
人生って、本当にどうなるかわからないよね。